「震災を自己満足なセカイ系に悪用」サクリファイス 爪さんの映画レビュー(感想・評価)
震災を自己満足なセカイ系に悪用
東日本大震災を『311』という記号でしか捉えられない人間が作った罪深い代物。
大学生の『平凡である事・就活で社会へ出て行く事への不安』=モラトリアムをよりによって東日本大震災と絡めて(というか利用して)描くその驚くべき無自覚な浅はかさ・・言わば311によるセカイ系。まだセカイ系なんかやってんのかよ・・
冒頭からしてこの監督の先生が撮った「SHARING」とあまりに類似しているものだから頭を抱える。この映画にはオリジナリティというものはなく、先述の「SHARING」や村上春樹、ヱヴァ破と様々な既存の表現のオマージュの切り貼り(まあそれっぽく書いたけど要はパクリ)をそれっぽい雰囲気でまとめているだけ。
監督が自分に酔ったような幼稚な台詞の連発と意図的とはいえあまりにテンプレ的で薄っぺらい登場人物達に失笑。演出も拙いが俳優陣も拙い。ある人物が鉄パイプで殴られる所のリアクションはちょっと笑った。
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