ライトハウスのレビュー・感想・評価
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テーマとしては面白い企画だが
世界観がよい
首が曲がったままの男性に安心感
この映画を観て、ふと思ったことがある。あー、自分はモノクロの映画が苦手なんだと。もちろん昔の映画でモノクロの傑作もある。しかし現代でわざわざモノクロにしてる場合、自分の好みにあわないことが多い気がする。
こんなことを書くのだから、本作はあまりオモシロイとは思えなかったということ。正しい評価はできないかもしれないが、自分にはあわない映画だった。少し寝てしまったし。しかもかなり序盤に。あ、中盤もかな。なんか話がわかりづらい上にあまり変化がないんだもの。
孤島、二人きりの仕事、横柄な先輩、不快な音、お互いが抱える秘密、そしてアルコール。状況や設定だけ見ると、精神が病む方向にまっしぐらだし、それなりにおっ!と思うところもある。でも今ひとつ乗り切れない。後半は動きもあるし、妙で思わせぶりなシーンもあるのに、なんだか置いていかれた気分。そんな終わり方かよ!って少しがっかりしてしまった。
この手の映画は俳優の演技に頼ってしまう傾向があると思うのだが、まさにそんな感じ。2人の演技はすごかったけど。わかりやすい展開、わかりやすい結末を求めがちな、映画偏差値の低い自分にはとてもハードルの高い映画だった。
斜め前に座った男性が、かなりの時間首を曲げたままだったことに少し安心してしまった。あれはあとで相当痛くなるに違いない。置いていかれたのは私だけではなかったみたいだ。
Apocalypse Now
個人的には期待外れかなぁ・・・
カルトムービーや難解な映画も、結構好きだったりする私。
A24という事もあり、ちょっと期待して観に行きました。
今どきこういう映像を作るセンス、新鮮で面白いと思いました。
不穏な音響も好きです。
しかしながら、肝心の内容が・・・・正直言ってグッと来るものが少ないです。
前情報によると、エドガー・アラン・ポーの未完小説『ライトハウス』を映画化するはずが
実際にあった灯台での事件に影響を受けた作品に変わったようです。
ギリシア神話やオマージュ等も含まれています。
公式サイトにて、映画鑑賞後に見るための親切な解析ページが用意されていて、
理解の手助けになり、参考になります。
それらを読んだ後でも、やはり自分の心に残るような重要作品では無いなぁと感じます。
映画館では思った以上にお客さんが多く入っていて、嬉しい気持ちになりました。
この映画の客層は意識の高い人が多いようで、皆さん最後まで真面目に観てらっしゃいましたね。
終演後の空気感や反応を読み取ると、「何かワケが分からなかったけど、深い意味がありそう。
でも今は判断保留かな」みたいな感じの人が多かったように、勝手ながら思いました。
オススメの映画を友人に聞かれたら、この映画はオススメしないですね。
「映画を沢山観るのが好きで、自分の好みではなくても、勉強も兼ねて色々知りたい」
という好奇心旺盛な人(私がそんな感じ・笑)には、そう悪くはないと思います。
この映画、観に行かなかったら、後で凄く気になったと思うので、その意味では観て良かったです。
二人の灯台守の圧巻の演技力!
モノクロ映画の映像美。
恐怖心を助長させる音楽。
終始聞こえる不気味な霧笛の音。
どれも凄くて引き込まれるんだけど自分には合わず。
小さな無人島の灯台を維持管理する為、二人の灯台守が4週間の任務の生活を描いたストーリー。
映像は終始暗め。
二人の会話がメインなんだけど、小島に二人だけで長期間生活する姿が生々しい。
任務終了間際に嵐の為に迎えの船が来ないところからの展開がおそろしかった。
ウィレム・デフォーさんとロバート・パティンソンさん二人の演技力が凄い。
現実と妄想(幻覚?)が入り乱れた感じで観賞後は気持ちが重たくなった感じで後味も悪かった感じ。
スクリーンサイズは、ほぼ正方形に近かったけどモノクロの暗めの映像だったので違和感は無かったです( ´∀`)
当分海には行けません。
孤島に灯台守としてやってきた、老いたベテランのトーマス・ウェイクと若き新人のイーフレイム・ウィンズロー。
孤島の灯台に男2人という極限状態の中、酒に溺れ理性を失っていき、次第に“謎が満ちていく”
非常に不思議な体験をしたという感じです。
全編モノクローム、ほぼ正方形のアスペクト比、不気味な音楽、ウィレム・デフォーとロバート・パティンソンによる狂気の2人芝居、神話的で神秘的な世界観、エログロ…
色々な要素が独特な世界観を作り上げている。
終始不快で不気味で胸糞悪い。
こんな嫌な映画なかなか無い。
怖くて居心地悪くて開始10分くらいで退場したくなる。
けれど呪いのように動けなくて、頑張って観るしかなく、何度も死にたくなりました笑
そんなこんなで頑張って途中からは少しだけ慣れて、ゾクゾクモヤモヤしながらなんとかエンディングまで辿り着きました。
そして映画館を去る途中、あら不思議!
映画を観た実感が全然ありません。
確かに内容は覚えていますが、あんなに辛かった地獄の109分が嘘のよう。
むしろそんな虚無感からもう一回観たいとさえ思っていました。
あれは現実だったのか夢だったのか。
まるでこの映画の傍観者ではなく登場人物かのような気持ちにさせられる。
なんかすごいです、この映画。
ストーリーは難解。
やはり神話が絡んでいるらしく、実話を元にもしているらしい。
ただ、その知識がなくとも充分楽しめると思う。
「ここはどこだ?お前は誰だ?」
人魚というのは男たちの抑え込まれた性の具現化なのか?
ウェイクの言う通り、そもそもこの状況は本当に現実なのか?
海鳥と人魚と灯台、酒と螺旋階段と灯室。
灯台や酒瓶は男性器、光は女性器のオマージュだとか。
「What?」の押し問答はじめ、印象的なものや場面、台詞が多い。
ストーリーの確認含め、(観たく無いけど)いずれ観返してみたい。
それにしても全体的に暗い雰囲気故のラストは圧巻。
気持ち良いとも悪いとも言えない、なんとも言えない終わり方。
映像、音楽から滲み出る恐怖や不快感にめげずに、是非ラストまで頑張って欲しい。
社交性大事よね
密室で狂気が加速していく系
主演の二人が良いし、暴れる海に、暴れるカモメが良い感じ。
まるで密室劇を見ているような閉塞感。
嵐で孤島に閉じ込められた二人の間で、狂気が加速していく
…ていうのは、どこかで見て来たような既視感はありますが、
まあ見る価値はあったと思います。
ただ、ゆっくりとした始まりなので、仕事帰りの最終回で見るのはキツかった…。
最初のほう「ボー…ボー…」ていう霧笛の音がメインで淡々と進んでいくので、船こぎまくりました。
前のサラリーマンもだいぶうなだれていて、死んだのか!?と思うくらい。
前の回は、大学生グループみたいな若い子が多く入っていて、
ロビーで待ってたら、あーだーこうだ皆で楽しそうに議論しながら帰っていきました。
自分も昔、あんな感じでよく分からない映画について皆で熱く語ったものだなあ…と懐かしくなりました。
鬼気迫る
灯台守とは、なんと皮肉な仕事なのか。広大な海原に開いた視点を持ちながら、その職場は物心ともに究極の閉鎖空間。
始まって10分くらいから、合理的思考を持って見るべきものではないのだと気付いた。「灯台守。その影と光、音の奏でる破壊への道」とかなんとか言う宗教絵画とインスタレーションの展覧会を鑑賞するのだと覚悟を決めた。
CGとか、モーションピクチャーとか、関係ない。芝居とは、生身の役者が体と心を張って作り上げるものだという当たり前の事実を反芻させられた。(この二人、撮影終了後にリハビリした方がいいんじゃないかなと。)
途中まで、このような密室劇は舞台向けなのかなとも思ったけど、そういうわけでもなかった。ストーリーは倒錯していたけど、モノクロフィルム・スタンダードサイズの閉塞感、遠近カットの切り替え、音楽・環境音・生活音・セリフの完璧な重奏など、映像でこその作品なのだと納得した。そして、本来映像からは伝わらないはずの「臭い」が、時間が経った後もなぜか身体に残っている。「想像のメディア」としての映画を久々に見た気がした。
なかなか地獄でしたw 孤島の灯台守。 意地悪な古参と寡黙な新人2人...
期待通りの異様な展開でした
ビジネス、エンタメとは無縁。こういう監督は重要。
エガースは前作The VVitchもそうだけど、最恐の怪異は人間の心の中から産まれて来るという立ち位置で話を組み立ている。その怪異が産まれる瞬間が人間の心が歪んだ瞬間で、そこに至る状況、経緯に彼の興味がある。
だから怪異は存在するのかしないのか、ハッキリしない。
今作は観る人にも閉塞感を与えるため画面が正方形で小さく一時期日本での上映は不可能といわれていたが、見れてよかった。しかも汚い酔っ払いの与太話と喧嘩をずっと小さな画面で見続けるのはつらいし途中退席者も多い。
元々セットデザイナー出身の監督だから絵は最高だ。
その絵や台詞の出典、神話や伝説を知っているといないとでは話の理解が全く異なる、そういう意味で見る人を選ぶ。その手の知識がある人には重層的に面白い。
ちゃんとテーマもストーリーもあるよ。
ラストは神話の知識がないとチンプンだろう。
ギリシャの監督、ヨルゴスの「聖なる鹿殺し」思い出したわ。
かなり人を選ぶタイプの作品。
屁っこきデフォー
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