「首が曲がったままの男性に安心感」ライトハウス kenshuchuさんの映画レビュー(感想・評価)
首が曲がったままの男性に安心感
この映画を観て、ふと思ったことがある。あー、自分はモノクロの映画が苦手なんだと。もちろん昔の映画でモノクロの傑作もある。しかし現代でわざわざモノクロにしてる場合、自分の好みにあわないことが多い気がする。
こんなことを書くのだから、本作はあまりオモシロイとは思えなかったということ。正しい評価はできないかもしれないが、自分にはあわない映画だった。少し寝てしまったし。しかもかなり序盤に。あ、中盤もかな。なんか話がわかりづらい上にあまり変化がないんだもの。
孤島、二人きりの仕事、横柄な先輩、不快な音、お互いが抱える秘密、そしてアルコール。状況や設定だけ見ると、精神が病む方向にまっしぐらだし、それなりにおっ!と思うところもある。でも今ひとつ乗り切れない。後半は動きもあるし、妙で思わせぶりなシーンもあるのに、なんだか置いていかれた気分。そんな終わり方かよ!って少しがっかりしてしまった。
この手の映画は俳優の演技に頼ってしまう傾向があると思うのだが、まさにそんな感じ。2人の演技はすごかったけど。わかりやすい展開、わかりやすい結末を求めがちな、映画偏差値の低い自分にはとてもハードルの高い映画だった。
斜め前に座った男性が、かなりの時間首を曲げたままだったことに少し安心してしまった。あれはあとで相当痛くなるに違いない。置いていかれたのは私だけではなかったみたいだ。
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