「全部がトゥーマッチ」ライトハウス ONIさんの映画レビュー(感想・評価)
全部がトゥーマッチ
Twitterで話題になってはいたのだけど、そしてロバート・エガース監督前作『ウィッチ』は好きだったのだけど、まったく乗れず。
エンドロールにハーマンメルヴィルの書物からアイデアをとったとあるが、わかるわかる、民話世界の次はそっち。期待もする。そしてデフォーのメイクや芝居。一瞬オーソンウェルズ風でもある。
けれど僻地、孤島、灯台ふたりきり、の悪夢はなんだか想像力を欠くもので、序盤からついていけない。アイデアは悪くないんだけどな、こういうものは観客の想像の先をいってくれないと面白くない。スタンダードだったから何度も悪夢の迷宮に迷い込む鈴木清順の大正ロマン三部作を思い出してしまい、内田百閒や泉鏡花の超一流映画化作品を見てきたすれっからしとしては、甘いな、としか思えない。芝居も過剰で音も音楽も過剰。全部がトゥーマッチ。
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