ブラック アンド ブルーのレビュー・感想・評価
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ほとんど廃墟しか出てこない地味な低予算作品ながらタイトなアクションにも見応えがある地味ながらも熱いポリスサスペンス
舞台はルイジアナ州ニューオリンズ。アフガニスタンに2度従軍したアリシアは母の墓がある故郷に戻り警察官として働き始めるが長く離れている間に街は荒廃し、黒人だというだけで職務質問され、幼馴染だったはずの友人もよそよそしい。ある夜相棒の同僚に代わって夜勤を買って出たアリシアは先輩の警察官ディーコンとパトロールに出るが、通報を受けて急行した廃工場で麻薬課の刑事マローン達が麻薬の売人ゼロを射殺する現場を目撃してしまう。アリシアが胸に装着していたボディカメラにその場面が記録されたと悟ったマローンに腹部を撃たれたアリシアは辛うじて脱出、旧友マウスが勤める雑貨店に逃げ込むが・・・からのサスペンス。
ブラックは黒人、ブルーは警官を表していて、黒人警官であるがゆえに荒廃した街の中で孤立し、仲間であるはずの警官達にも命を狙われるアリシアの孤軍奮闘を見つめる地味な作品、ほとんど廃墟しか出てこない低予算ぶりですが、手抜き感は一切なくクライマックスシーンは細かいカットで臨場感を煽るしっかりとした演出が印象的。『ワイルド・スピード』シリーズでデカイ図体なのに気弱な小物ぶりを発揮するタイリース・ギブソンが否応なしに事件に巻き込まれるマウスを好演。悪徳刑事マローンを演じるのがフランク・グリロ、『コンティニュー』とは真逆の役柄ですがそもそも顔つきが完全に悪人ヅラなので与えられたキャラを忠実に演じていました。マネーペニーが纏っていた華やかさをかなぐり捨てたかのような実直な警官を体現したナオミ・ハリスの堂々とした熱演が実に魅力的で、今後ともB級エリアでキャリアを重ねて頂きたいと思います。
耳がピカソ!
よくある汚職警官ものではあるが、タイトルからもわかるように黒人差別のテーマを根底において、無慈悲な差別・虐待を告発する作品でもあった。新人警官ウエストが麻薬課刑事マローンが売人を射殺する現場を目撃する。その様子はボディカメラで撮影されていたが、口封じのために仲間から追われることになるスリリングな内容。
ブルーとは隠語で「警察」のことらしいが、ニューオリンズの貧民街の黒人からも嫌われ、さらに黒人だからと警察の横暴な尋問を受けたりもするヒロインの警官アリシア・ウエスト(ナオミ・ハリス)を表している。
少年院を退所、軍に入隊、アフガニスタンに2度出兵、そして警官という経歴を持つウエスト。故郷に戻っても仲のよかったミッシーからも蔑視されるし、黒人だからという理由だけで差別も受けていた。昔のミッシーとは違う・・・そう、彼女も売人組織キングストン・クルーの一員だったのだ。
汚職刑事マローンたちからも追われるうえに、復讐のためと、売人のリーダーダリウスの一味からも追われ万事休す。身の潔白を証明するためにはカメラの映像しかない!相棒にも裏切られ、援軍もない中、スーパーの店員マウスだけが頼りになったのだ。
人種差別、偏見、思い込み、分断され孤立無援。汚職刑事を告発しようにもその前に殺されてしまうという緊迫感。クライマックスの手に汗握る展開は既視感もあるけど、やがて真実に向き合う者が現れたのが救いだった。“正義”という単純な言葉では表現できないほど、複雑な思いにさせてくれた。ちょっと涙。そして、耳がピカソ・・・ちゃう、ゴッホだよ。
新人警官 vs 白人悪党警官
警察に勤める女性警官のお話。
同僚の白人警官が、ギャングを殺してその罪を女性警官になすりつけるという展開。
同じ所内の警官も誰も味方になってくれず、懸命に逃げるが…。
町中のギャングからも命を狙われ、本当に四面楚歌。
果たして正義は、証明できるのか?
正義の在り方
昨今、話題になっている警官による過剰防衛などを上手く折り込み、正義の在り方などを黒人女性警官の目線で描かれている。
公職に就く人は警官に限らずこうあって欲しいという姿がちゃんと描かれているのでいい教科書になると思う。
A West
警官側から見た住民、住民から見た警官。何げない日常空間に重低音とカメラワークで不穏さを漂わせ、相互の緊迫感を高める。と、社会性高めのモチーフながら、中盤以降は、アクションとサスペンスに満ちたエンタメ作品の色合いは濃い。
実在のニューオリンズをネタにしてエンタメにしてしまうのは躊躇する部分もあるが、主人公のナオミが正義感あるキャラにどハマり具合で押し切られる。このままシリーズ化しても良いのではないか?
屈しない強さ。追いつめられたヒロインの、孤高な戦い!!
【賛否両論チェック】
賛:警察でさえも腐敗した街にあって、権力に屈することなく孤軍奮闘するヒロインの姿が、雄々しくて印象深い。緊迫感溢れるアクションも魅力。
否:ヒロインが危ういところを毎回助かっていくのは、お約束といえばお約束。展開もかなりのご都合主義。
月並みな表現かも知れませんが、
「『お巡りさん=正義の味方』っていうイメージは、やっぱり日本だけなんだなぁ・・・」
って感じてしまいました(笑)。
腐敗した街で、ふとしたことから警察組織の汚職を目撃し、追われる身になってしまったヒロイン。孤立無援・四面楚歌の状況に追いつめられながらも、決して諦めることなく戦い続ける彼女の姿が、とてもカッコよく映ります。そんなヒロインの戦いに、敵とも味方とも思える地元のギャングがどう関わっていくのか、その辺りのハラハラドキドキの展開からも、目が離せません。
勿論ストーリーそのものはかなりのご都合主義ですが、サスペンス好きは必見の作品といえそうです。
警察官たちに狙われるってホント恐ろしい
主人公はナオミ・ハリス演じる退役軍人のアリシア。ニューオーリンズの故郷の街で警察官となった。
人種差別、汚職、麻薬の横流しなど同僚の警察官たちにモラルはなかった。警察官による麻薬の売人の殺害を目撃したアリシアは警察官たちのターゲットとなった。
絶対絶命だった。絶望的だった。根性なしの私は途中で諦めました。情けないです。しかしアリシアのメンタルは強かったなぁ。彼女を支えたタイリース・ギブソンもガッツがあった。
いや〜、出口の見えない展開にハラハラドキドキした。よくできたチョッピリ社会派なアクションだった。
Black Lives Matter の怒りを知る上でも
この映画を作っている時にはそこまで考えていなかったんだろうけど、Black Lives Matter が世界的なムーブメントになった時に、日本で公開される意味よ!
オープニング数分での出来事だけで、あの運動の怒りが分かるのではないか
ITガジェット、麻薬戦争、警察汚職、貧困と分断、黒人の問題だけでないく社会問題をかなり切実に描きながらもストーリーは基本的に逃走サスペンスである。
ストーリー展開上の稚拙さも見えるところはあるんだけど、でもドキドキ感は本物です。
警察汚職と人種差別の米国の十八番問題をより深刻に捉えつつ、騙し裏切...
警察汚職と人種差別の米国の十八番問題をより深刻に捉えつつ、騙し裏切りの展開やスリリングなアクションを織り交ぜ、差し迫る危機に向かっていく主人公に見入ってしまいます!
冗談だ!
退役軍人で新米女性警官の主人公が汚職警官が蔓延する街で麻薬売人の殺害現場に遭遇。
殺害した人物が同じ警官だったことから追われる身となってしまうクライムサスペンス。
汚職警官や黒人差別がテーマとなっている、サスペンスとしては王道なシチュエーションと展開。
多分に漏れず、警官の黒人に対するあたりは理不尽。警官の汚職事件も頻発していることから、町の住人は警官を疎ましく思っている。
自身も黒人であり、恐らく以前は仲間であったであろう街の住人達からも、裏切り者とまではいかなくとも、警官になったことで距離を取られる主人公。
汚職警官や、策略によりギャングにも追われるし、絶体絶命の展開。
ボディカメラがキーアイテム。
潜入じゃなくて、もうそれを警察に渡しちゃえば良いじゃん、なんて思ったけど、成程そもそもそんなことをしたら内部の仲間に渡っちゃう可能性もあるしね。
前述の通り、王道な作品だけど、話の内容も非常にわかりやすいし、且つ主人公の置かれている立場や苦しみも良く描かれている。激しい銃撃戦も伴い、あっという間の2時間弱だった。
ベストキャラはマウス。完全に巻き込まれた立場なのに、逃げるか残るかアリシアに詰め寄られたシーンはちょっと可哀そうだった(笑)
因みに、銃撃現場に出る際、アリシアの前に現れたのは、何の関係もないただの車上荒らし?
ピンチにつぐピンチ
ナオミ・ハリス演じるアリシアが同僚の警官達に狙われからは、ピンチに次ぐピンチで絶対絶命が続いて見応えがあった。
冒頭のシーンは、黒人というだけで拘束されてしまうアメリカの病巣を思い出させられた。アリシアが逃げ込んだ荒れたアパートメント一つとっても貧困層の黒人の置かれている環境がひどいものだとわかる。
このブラック・ブルーでは、そういった問題もあるから、見ている人も覚えておいてねくらいの感じ。メインは娯楽アクション。
捜査を透明性を高めるために警官がボディカメラを装着しているなんて知らなかった。ドライブレコーダーが交通事故の原因究明に役立っているから、日本でも採用すべきだね。
裏返った声も含めてナオミ・ハリスはよかった。
スターがいれば、、、
文句なしに面白かった。
ハリウッド映画なのでラストの予想はつくし、内容的にも然程目新しさはないんだけど、それでも最後まで緊張感が継続していて、見て損は無い作品だと思う。
ただ勿体ないのは、スターがいないこと。
名前を聞いただけで見に行こうとかなぁと思えるスターが主演だったら、もっと多くの人に見てもらえたのに。
そう思うと、勿体ない作品だなぁと思う。
秀作!スゲー良かった!
ほほ、意外に秀作!
本作品、WOWOWのハリウッドエキスプレスで紹介の映像を見てから楽しみにしていましたが、凄く面白かった。
まず、全編に緊迫感が漂っていて、こちらもある意味緊迫して見る事が出来た。
タイトルの「ブラック アンド ブルー」ってどんな意味があるのかなと思っていたのですが、「へえ」と思った。
監督のデオン・テイラーって始めてたんですが、彼の他の作品を見てみたいと思う程結構上手く出来ている。
強いて難と言うか評価を下げてしまう事を言えば、内容がちょっと好都合に出来ているかな・・・・
もう少し冒頭に、町の過去の話、それから現状の話、主人公との関わりの話などを織り交ぜれば、こちらにも町の人の「怒り」が映って見れたのかな・・・・・
ドキュメンタリータッチ風で描かれている雰囲気があるので、全編に緊張感があると思うのだけど、お話は非常に単純で、何処でもありそうな話なんですが、意外によく撮れているので、新鮮な気持ちで本作品に臨めたな、アクションシーンもしっかり有るので、私自身は、退屈せずに見れた。
いい作品だったな・・・・
カメラを止めるな!
社会問題とエンターテインメントがとてもうまく融合した作品でグイグイ引き込まれてしまった。
ここまで身近に死がある事が信じ難いけど、実際問題こういうコミュニティがアメリカだけでなくいろんな国に存在しているという事実。
日本に産まれた自分は運が良い。たぶん。
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