「退役軍人のわりにはアクションが強くない。」ブラック アンド ブルー カル―ステ・ガルベンキヤンさんの映画レビュー(感想・評価)
退役軍人のわりにはアクションが強くない。
タイトルのブラックは黒人で、ブルーは白人の意味だろう。落合信彦さんの『ただ栄光のためでなく』で、ベトナム戦争でLRP(ラープ)と言う特殊部隊が作られた。主人公の日本人を含め三人一組で、白人、アメリカ先住民(昔はインディアン)だった。お互いが自己紹介をするとき、白人が「俺はブルー・ストック・アメリカン(白人で裕福なアメリカ人だ)」と言ってた。
要するに黒人と白人の人種対立を浮き彫りにさせ、なおかつ黒人でも悪い人だけではないことも表現していた。
ストーリーとしたら、汚職警官がギャングを殺した場面を、主役の女性黒人警官がボディカメラで撮影してたところから、汚職警官と彼らにだまされたギャングに追われる話し。ストーリーとしては、簡単に追うことができて、面白かった。
主役の女性警官の味方が、行きつけのスーパーマーケットの店主である黒人と同僚の白人警官だけで、ほぼ孤立無援なのが切迫感を煽(あお)ってて、良かった。
ただ、心配になったのが、現実のアメリカで、ボディカメラを付けてても白人警官が無実の黒人を殺しまくっている現実が改善されていないこと。白人警官は、例えば、周囲の人間がスマホで撮影してても、平気で黒人をいたぶってる状況に変わりは全くない。
バイデン大統領が「アメリカは移民がいるから素晴らしい。日本は移民を入れてないからダメだ」みたいなことを、アメリカ大統領のテレビ討論会の前に言ってたが、今、アメリカにいる黒人は白人がアフリカから連れてきた黒人奴隷で、もともと移民などではなく、白人が一方的に黒人を「輸入」したに過ぎない。中には移民としてアメリカに来た黒人もいるだろうが、少数だろう。
そのことを、岸田総理は正式に、正(ただ)すか注意くらいすべきなのではないか。何でもアメリカの言いなりになっててはダメだろ。アメリカの色々な国からの移民だって、決してまとまってるわけではない。人種間の対立を無視して、アメリカ人に言いたい放題させるのは間違っている。
残念なのは、主人公の女優が奇麗でなかったことを含め、奇麗な女優が一人もいなかったこと。ストーリーが複雑なので仕方ないかもしれないが、お色気が無かったのは残念だった。
最後に、ガン・アクションは結構、派手で楽しめた。
