「自分がちょうど片思い中で、恋愛映画を見たい気分だったので1人で映画...」花束みたいな恋をした くまくまもんもんさんの映画レビュー(感想・評価)
自分がちょうど片思い中で、恋愛映画を見たい気分だったので1人で映画...
自分がちょうど片思い中で、恋愛映画を見たい気分だったので1人で映画館に足を運んだ。
よくある大学生の恋愛、という感じの内容でその生々しい感じに途中至極気持ちが悪くなったが大学生の自分には感じることの多い作品であった。互いがどれだけ愛し合っていて永遠に一緒に居たいと思っていても、価値観の違いだけは擦り合わせることができない、その残酷さが酷く頭にこびり付いている。お互いに永遠に恋愛感情を持ち続けられる恋人達は存在するのだろうか?永遠に同じ愛情を抱き続けることは不可能なのだろうか?それが不可能だとして、その緊張感のない関係のまま付き合い、結婚し、家族になることは妥協なのだろうか?大学生の自分がこれから向き合っていく問題が多く取り込まれている作品であったので、恋愛に何か少しでも悩みを抱えている学生は1度見てみることをお勧めします。
【追記】
二回目見に行ってきました。相変わらず二人の所謂サブカル好きに若干の嫌悪感を抱きますがそれはさておき、これ、二人の出会いはいかにも偶然偶然が重なり運命的な出会いをしたかのように描かれていますし本人たちも多分そう思っていますが、実際は案外普遍的な出会いなのかもしれません。追記冒頭に記載しましたが二人とも所謂サブカル好きで、まあさすがにガスタンクとかミイラ展に関してはお互いに少し無理して合わせていたところもあって本当に「サブ」という感じがしますが、お互いの読んでる本は実は小難しいように見えて案外読みやすい作品が多いように思えますし、お揃いのスニーカーもあんな白のスニーカー誰でも持っているわけですよ、最後のファミレスのシーンの男女もそうであったように。天竺鼠のライブを二人とも見に行かなかったのは運命だと思いますが、それ以外は別に一つ一つの事象が偶然運命的に一致したのではなく、ただ二人が典型的なサブカル好きで、その二人が出会った、ただそれだけなんじゃないかと思います。色々な見解がありますが、私は最後のファミレスのシーンも、私たちだけの特別だと思っていた出会いも、広い世界で見れば至って珍しい事ではないんだよ、と狭い世界の二人を広い世界へ解き放つためのシーンに思えました。
ここまで二人の出会いは別にそこまで特別ではないよ、と二人の恋をディスるような発言をしましたが、恋愛中の彼らやその別れ際は本当に羨ましい、と思うほど私の理想的なものでした。私もサブカル好きになって、その普通から少し外れた狭い世界の中で趣味のあう人間を見つけて恋をしてみたいものです…。
総評として追記の前の感想でも言いましたがぜひこの映画は恋愛中の方もそうでない方も皆さん一度は見てみてほしいです。今見て、また少し時間がたった時にネットフリックスなりDVDなりでもう一度見てその時思った事と今感じることの違いを楽しむのもいいと思いますし、この作品人によって本当にとらえ方が違いますので(男友達は絹ちゃんに腹を立て、女友達は麦君に腹を立てていました)友達と感想を言い合うのも楽しいと思います。ただ恋人同士で言い合うと破局に繋がりかねないのでお勧めしませんが、多分この映画の感想で破局に繋がるという事はこの先いずれ価値観の違いでぶつかると思うので、遅かれ早かれいいのかもしれませんけどね(笑)
とはいえ麦君の仕送り五万円だけは許しません。
以上、貧乏女子大学生のレビューでした。