劇場公開日 2021年1月8日

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「母は強し!」大コメ騒動 コージィ日本犬さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0母は強し!

2021年1月16日
iPhoneアプリから投稿

米どころ、富山が舞台。
インフレを抑える努力をしなかった政府の失政と、一部富裕層が格差の果てに踏みつけてきた庶民の怒りをストレートに描いていて、現代に通じる世の中の問題を炙り出していてよかった(現代はデフレですけど、経済失策は同じ)。

それも旦那が出稼ぎで留守を預かるお母さんたちが、家族・子どもたちを守るために、騒動を起こすまでを描いているため、実にしみる。

そう、テーマは「母の愛は国の政治を変える」なのだ。
一種のフェミニスト映画ともいえます。

実のところ、騒動といっても人死には出ていないのでご安心を(事故で亡くなった人はいましたが)。
あくまでも、米の積み込みの阻止だけで微笑ましく、どっかの国のように議会占拠や暴動、武力衝突とまではならない。
富山からよそに売って儲けているのに、労働者への賃金をけちり、その労働者には倍以上の値段で米を売り、警察や政治家への賄賂によって利権を貪る、悪徳米問屋の船積みの邪魔だけなので、「これくらい当然」と観てる側が思えるバランス感覚が上手かった。

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コージィ日本犬