「一日一升は食いすぎやちゃ!」大コメ騒動 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
一日一升は食いすぎやちゃ!
石川県民としたら、笑いどころは大胆な富山弁ながや。2県共通の方言として重要なワードは“だら(バカ)”と命令形接尾語の“まー”、そして“いじくらしい(鬱陶しい)”。これが会話の中に頻繁に混ざっとるし、理解しとかんといかんがやぜ。他にもあったけど、「かちこわくさい」はわからんしぃ、字幕が出たのは「じんだはん(警官)」のみ。とにかく、室井滋、左時枝、柴田理恵の富山弁が強烈やったがや。
時代は1918年(大正7年)。実際に全国に波及した米騒動を描いていました。第一次世界大戦後と、ロシア革命に対する干渉戦争としてのシベリア派兵。戦地に送る食糧ということで米不足が発生し、米価格が高騰。夫が出稼ぎに出かけたあとの家を守るために、米屋に直談判、移送を力で止めようとするおかか達の頼もしい姿に心打たれました。
朝日印刷の広告にもびっくりしたけど、もともと薬種商で有名な富山の代表的な印刷会社。浜からは立山連峰、時代にぴったりあったロケ地も魅力的でした。登場するおかかたちの中でも知的で目力のあるイト(井上真央)がとにかく存在感があり、室井滋演ずるオババが逮捕された後の中心になっていく様子が眩しすぎる。ガングロだけど・・・。そんなガングロの中でも妾のヒサ(吉本実憂)だけが色白!金沢の茶屋に向かうけど、それが合ってると思うよ。
じわじわと連帯して暴動を起こす胸アツクライマックスがあると思ってたけど、予想よりは小ぎれいにまとまってしまったという感じ。投機筋が価格を釣り上げたとあったけど、米という実態のあるものであり、そこから100年の年が過ぎ、今や無形資産への投資で実態さえつかめない市場となった。生活の糧となる米価格が勝手に変動してしまうというわかりやすい構造なのでわかりやすかった。そんな中で、米屋の悪辣ぶりがいつの時代にもあるんだなぁ~などと恐ろしくなった。
今晩は
”石川県民としたら、笑いどころは大胆な富山弁ながや”
そうなんですか・・。
私は、高校時代、庄内弁の鶴岡で過ごしたので、富山弁ってキツイ言葉だなあ、と思って観ていましたよ。
では、又。