劇場公開日 2020年2月28日

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「お宝探偵少年物語り」ラスト・ディール 美術商と名前を失くした肖像 bloodtrailさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5お宝探偵少年物語り

2020年7月18日
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鑑賞方法:映画館

幸せ

登場人物に緊迫感無しでダレダレの空気感。老人主役でスロー過ぎる画面。のんびりした北欧の街並み。ひなびた画商のアトリエ。昨日からら、この「のんびり感」が心地良いんですけど。コロナ疲れかねぇ…イヤ、大雨疲れかねぇ…何にしても、今の俺の精神状態にはピッタリの映画でした。

掘り出し物の名作で一山当てる。零細個人画廊の夢は実に細やかだけど。実の一人娘とは、ほぼ絶縁状態で一人寂しく暮らしている。

オットーの現代っ子っぽい行儀悪さと行動力がイケメンです。機転はきくし、甘えは無いし、大胆だし。我が社にスカウトしたくなる人材やん! 絵画を高値で売る為とは言え、目的意識を持った時の能力の高さが、かっこええですw

孤独な老人が途切れた縁を繋ぎ直し、10万ユーロの資産価値の絵画と共に孫に残したのは、祖父の仕事の意義。絵画の価値を「金額」にしてしまう事を残念に思うのは一般人の感覚。価値が分かるからこそ、目敏く掘り出し物を求める。

爺ちゃんと孫のチョットしたバディものは95分の小品。動く金額も庶民的で、大仰じゃ無い所が良かったです。

結構好き。

bloodtrail