「物凄い謳い文句に乗っかってみる心意気かとw」アントラム 史上最も呪われた映画 マツマルさんの映画レビュー(感想・評価)
物凄い謳い文句に乗っかってみる心意気かとw
昔、テレビやってた「あなたの知らない世界」や「木曜スペシャル」の「UFO特番」なんかは子供心にワクワクドキドキして見てましたが、“頭からこれはウソ”なんて思うと、やっぱり面白くない。
子供心にある“本当はいるのかもしれない”“もしかしたら、あるかもしれない”と言う純粋な心がキーワードでw、そこに蓋をするとやっぱりなんにも楽しめないんですよね。
でも、巷に溢れる物はどれが真実でどれが嘘かなんて言うと、ほとんどが嘘に見えて、それを突き詰めるとエンタメ心が分かってないなんて言われるw
まぁそれくらいフェイクが溢れてる訳ですが、映画ぐらいは楽しんで観たい訳で、「史上最も呪われた映画」「観たら死ぬ」なんて言われたら、死にたくはないけど、観たくなって鑑賞しました。
で、感想はと言うと…もう、何処からツッコんで良いのやら…
同じく劇場で鑑賞していた人達はそれぞれの感想があるかとは思うのですが、なんか観ている途中でも劇場内でドンヨリとした空気が流れていて、ある意味悪魔召喚している様な感じw
雑かと言えば、凄い雑。
観なくても良いかと言えば、全然観なくても大丈夫。
毒にも薬にもならないかと言えば、毒にも薬にもならない。
でも、大作や良作ばかりが映画では無いと思うし、いろんな映画があっても良いと思う。
こう言う作品もあるんだなぁと思える気持ちがあれば楽しめるし、そういう気持ちが無ければ、観てはいけない作品ですw
観た方が悪いと言えばその通りで、ツッコんだら負けのオンパレードのツッコミ三昧。
ツッコまない箇所を探すのが難しいくらいツッコミ所で固められてますw
でも、それを期待してた節は多々ある訳ですがw、ここまでツッコミ所で固めるとはもうビックリ。
鑑賞した人が様々な理由で亡くなり、呪われた映画と言われているのは分かるけど、死亡した人の理由の1つが海でオニダルマオコゼの毒針に刺された死亡ってw もうちょっと他の理由は無かったんかいな?
フェイクドキュメンタリーと言うのは分かっていましたが、どちらかと言うとモキュメンタリーで、「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」みたい。
あと、昔に見た「食人族」を思い出しました。
まぁそれに乗っかれるかどうかかな。
劇中に流れる呪われた映画(とされる)「アントラム」はもうツッコミ三昧。
やりたい事は「ペットセメタリー」ですが、布袋様が出てきたり、自殺志望の日本人(日系人)が突然山奥に出てきたりと、もう何がなんやら…な感じが満載。
そう言えば、この作品を最初に解説していた際も中田秀夫監督の「リング」の話が出ましたけど、監督のマイケル・ライシーニは日本好きなんでしょうねw
あえて、筋書きが無い事と不快感を意識的(てんこ盛りに)に入れていて、それが幻の曰く付き映画っぽくはなってます。
ただ、それらを意識して作ったとしても、映画としての出来を度外視し過ぎていて、もう見るに耐えない感じ。
第二層辺りから、正直飽きてきましたw
不快なBGMやサブリミナルを分かる様に入れてますが、それがこの作品の呪われた要因とすると余りにもお粗末。
そこは写ってはいけない物が写っていたぐらいの方がまだ良いかと思うんですよね。
なんにしても、この劇中劇の「アントラム」が鍵でもあるのに、これがショボければどうにもならない。
また、このアントラムを何故公開しようとしたのかが雑。
40年も封印されてきた幻の呪われた映画が今になって公開され、観たら死ぬと言う曰く付きなのに、そこが薄かったらやっぱりダメでしょう。
劇中劇のアントラムの出来とこの公開に至ったきっかけぐらいは確りと明確して欲しかったかな。
ただでさえB級カルトなのに、こう言った穴が目立つと駄作になってしまう。
「本当に何かが起こる!」
「想像を絶する恐怖の映画」
「入場料 = あなたの命。かもしれない。」
と謳い文句が怖さを立たせるなかなか絶品なフレーズが沢山ですが、そこに追い付いてない。
まぁ「この映画 観たら死にます」なんて事を上映側が声を大にして言ってるなんて、考えようによってはなんて素敵な映画かなとw
この手の謳い文句の作品は過去にも探せばあるかと思いますが、個人的にはもう次は無いですよね。と言いたいぐらいにガックリきましたが、…次もこんなのが上映されたら、また乗っかってしまいそうw
結構楽しんでみようとしてたんですが、ちょっと無理でした。もう少し寛大な心があればなんとか楽しめたかな。
DVDソフトではこの手の作品は結構ありますが、これぐらいドカルトでチープな感じで、謳い文句は史上最強的な作品を劇場で観るのオツかなと言う気持ちで乗っかってみるのも有りかと思います。
他にも観た人がいたら、酒の肴にワイワイと語れるかと思いますので、如何でしょうかw