劇場公開日 2020年6月5日

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「舞台演技を許容出来るかどうか?」ドロステのはてで僕ら nidoneさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0舞台演技を許容出来るかどうか?

2020年6月6日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

先日のオンライン上映会で拝見しました。
(若干、運営側のトラブルがありましたが、それは点数に反映していません)
ヨーロッパ企画ファンとしては、上映延期でこのままお蔵入りする事なく、無事上映された事を嬉しく思います。

内容を細かく言うとネタバレになるので難しいのですが、
与えられた条件や設定、予算を逆算して70分に封じ込めた、
コンパクトで密度の濃い面白い映画だと思います。

恐らく「タイムテレビ的な物があれば実現出来るだろう」をリアルに再現しています。
もっとフザけて突拍子も無いことを試行錯誤すれば良いのに・・・と思いながら見ていましたが、
それをしちゃうと整合性が取れずに破綻しちゃう(予算の限界や、役者さんの対応、監督さんの撮り方など)のが、少し透けて見えてしまったのがマイナスでした。

肝心の「時間に殴られろ」は、個人的には途中で把握してしまい殴られこそしませんでしたが、
クライマックスの駆け上がる(まさしく駆け上がる!)シーンは、役者さんと山口監督の緊張感が伝わってくるようで良かったです。
ここは、メイキングを見るとさらに感じ方が強まります。

ヨーロッパ企画メンバーさん達の演技がけっこう舞台寄りなので、良くも悪くも、しつこく、臭いです。
関西バカ大学生のノリ的な、いつもの感じを許容出来るかどうかで、
かなり評価が変わると思います(私は好きですが)
その中でもそうでもなかった、主人公とヒロイン役の、土佐さんと朝倉さん、ヤクザ弟分の中川さんの演技は、映像寄りで良かったと思います。

とっちらかった感想になりますが、
2分縛りの忙しさと、縛られていない時の緩急の差がもっと欲しかったです。
中盤までの、見ている側への説明演技もマイナスで、アイテムの使い方も、脚本の強引さが感じられました。
この辺りを自然にクリアした続編的な作品が現れるのを期待して、
この点数を付けさせていただきました。

nidone
かせさんさんのコメント
2024年10月16日

思いついたのもすごいですが、よくもまあ実際に撮ったなあっていうすごさ。
俳優さん大変だっただろうなって。

かせさん
トロイメライさんのコメント
2022年1月29日

全部全部同意です。

トロイメライ