「全てがシームレス!」羅小黒戦記(ロシャオヘイセンキ) ぼくが選ぶ未来 えふいーねこさんの映画レビュー(感想・評価)
全てがシームレス!
続編公開に合わせて復習視聴。いやただ好きなだけです。
初見時、評判すごいけど中国アニメかぁ…と舐めモードで劇場に赴き、5分で陥落。
まず猫アニメとしてすごく良い!滑らかな動き、プニプニ感といい、シャオヘイとにかく可愛い。
アバンタイトルの、緑の山から追われ、彷徨うシャオヘイを見てるだけで泣けてくる。初見泣いたし再見でもやっぱり泣く。
妖精(精霊?)フーシーに助けられる場面、可愛いシャオヘイ(耳と口の中が緑色。生ネコならピンクなので、絶妙な違和感)から大きな化け猫シャオヘイ、フーシーの人間型から獣人への「変身」が実にシームレスで見るたび感心する。
獣人、難しい分野なんですよ(笑)ヒトとケモノって描き方全然違うから、混ぜるのも当然難しい。ものっすごいセンスが要ります。
線の少ない(影がつかない)キャラクターデザインが本当にセンスよい。元ネタになったもの色々連想はするけど、それを纏めて練り上げた世界観になってるのはお見事としか言いようがないです。
今の日本アニメ、コスチュームやらキャラのデコり(顔になんか付けるとか)をやりすぎてて情報量が多くて見づらい、と感じることがよくあるので、この作品のシンプルさは新鮮でした。
風景描写も美しいが、実写に近づける方向性より、デフォルメされた丸っこい柔らかさがあって世界観に統一感をもたらしてると思う(リアルならいいってもんじゃない)
フーシーたちの仲間になるも、アッという間に執行人ムゲン(原付免許あり)に「保護」されるシャオヘイ。逆らいながらもだんだん慣れていく様子はほんとに保護猫みたい。
バトルで一番好きなのは、フーシーが画虎さん(カワイイ!)の店を襲うシークエンス。画獣が実に可愛く楽しい。
中盤の列車アクション(まだ中盤!)もすごい!日常から非日常に移る、メリハリと自然さ。
少女の純真な優しさがグッとくる…「ありがとう」からの、車窓の外がパッと外光に変わる瞬間が見事。
そこからの夕景下でのバトルも、閉所から一気に空間が広がる快感とスピード感が素晴らしい。
こっからの展開は辛い。
ロジュの「俺が説得する!」の叫びが切ない。
領界展開からの、執行人たちそれぞれの働きが実にカッコいい(館長のお付き、カンセン君のキャラデザが一番好き)
ナタさま登場シーンもカッコいい、「空間属性まじウザい」に毎回笑う。
再見では、ラストバトルはむしろ落ちついて観てましたが、手首を返す動きひとつとっても流石はカンフーの国と思ってしまうカッコよさ、「目で追えるぎりぎりの速さ」を追求したというバトルシーンはどことっても見事。
これ書いてる時点で続編公開まであと2日、楽しみでたまりません。
結末は、保護猫が懐いてよかったねーという…
ここまで褒めといてなんなんですが、シャオヘイには館に入って欲しかったというのが本音です(笑)。館が楽しそうなので、シャオヘイの「学校生活」を見てみたかったのです。
まぁ、なにしろ続編、楽しみです!!
