「異種族の師弟関係ものにとても弱いので、」羅小黒戦記(ロシャオヘイセンキ) ぼくが選ぶ未来 パジャマさんの映画レビュー(感想・評価)
異種族の師弟関係ものにとても弱いので、
人生で一番映画館に通って観た映画で、家でも定期的に見返す大好きな作品です。
リバイバル上映で再び観れることになるとは…!
とても感激しています。4年ぶりの、映画館で観る羅小黒戦記はやはり家で見るのとは違った味わいです。
中国のアニメーション作品に詳しいわけではないのですが、この制作会社さんのアニメはデフォルメ感の強いキャラクターがなめらかに、生き生きと動き目を惹かれます(ポケモンともコラボしていたはず)。監督や制作会社が画面の端々に隠れて(?)いるのを発見するのもリピーターには楽しいポイントですね。音響演出にも言えることですが、静と動の緩急がとても心地よく効果的に使われていると感じます。
日本語吹替版の声優さんも実力のある豪華な顔ぶれで、呼びかけや名前といった短い音の響きひとつで感情や心境の変化が読み取れるレベルの高いお芝居だと感じます。中国本家の声優さんもとても素敵で愛らしく、かっこいいので、字幕版もわたしはおすすめです。
それにしても初対面の無限師匠はこんなに冷たい声で小黒に接していたっけ笑
自分の霊域に落とすときの「来い」
術を教えるときの「おいで」
街中の人混みから気遣う「おいで」
言葉と声音に心の距離が近付いて行くのを感じてとても好きなセリフです。
可能な限り言葉による説明を省き、映像の中で状況や心情を描こうとする作品の代表格としてこの作品が好きです。
大人が当たり前に子どもの行く末を案じ、損得を超えて守ろうとする姿が描かれているのが好きです。
勧善懲悪ではない、わかりやすい正義と悪の物語に帰結しない物語の描かれ方が好きです。
第二作の公開日が迫る中、1人でも多くの人がこの作品に興味を持って観てくれるといいなぁと、一作品ファンとして願って止みません。
