「カッコいい・可愛いを会得した中国作品の傑作」羅小黒戦記(ロシャオヘイセンキ) ぼくが選ぶ未来 コージィ日本犬さんの映画レビュー(感想・評価)
カッコいい・可愛いを会得した中国作品の傑作
元はかわいい系のwebアニメで、キャラはキュートなのだが、『NARUTO』や『進撃の巨人』に比肩するスーパーアクション。
仙術と念能力の間みたいな不思議な力を使った、『DRAGON BALL Z & 超』や『ハンター・ハンター』『BLEACH』のようなジャンプ系超能力バトルが、観る者を引き込みます。
これ、日本のバトルアニメを学んだ中国が、オリジナル内製で作れるようになったってことで、日本製アニメの存在意義が揺らぎかねない、エポックメーキングな作品かも。
と書きながらも、私のツボは細かいギャグ表現。
「逃げる」次のカットで「叩かれたコブと、縛られた子猫」が、とにかくかわいいとかね。
万国共通かつ、日本が開発した「かわいい」と「繰り返しギャグ」をすっかり会得してる印象。
場内、笑いの嵐でしたよ。
9月池袋で上映したイベント版の「YouTubeで外国人ファン(一般人)が自動翻訳でつけた字幕」みたいなレベルから、この11月公開の新字幕版は「一応、多少日本語を学んだ外国人が字幕を見直した」までには修正されていて、比較すればストレスなく読めました。
ただ、「~です」が「~てす」とかのミスが多かったり、糸偏の漢字が簡体字とか、まだまだツッコミどころ満載字幕ではありました。
作品の面白さは、字幕レベル抜きで十分味わえるものの、この辺のケアがしっかりすると、面白さが広がりやすいのになぁ、と思いました。
いっそ、日本の音響会社が主体で吹替版を作って欲しいです。