「タラップの水は涙でOK?」ヴィタリナ Bacchusさんの映画レビュー(感想・評価)
タラップの水は涙でOK?
カーボヴェルデからポルトガルへ出稼ぎに来ていた旦那が死に、駆けつけた嫁ヴィタリナの話。
既に旦那が亡くなったところから始まり、程なくヴィタリナがポルトガルに到着。
3日前に旦那が死んだことが告げられた後、旦那の家で進行していく。
ただひたすらに悲しみに暮れるヴィタリナと、神父や友人達をみせるばかり。
始まって暫くは言葉を発することもないし、その後も無言のシーンが非常に多く、独り言や会話を通して旦那の人となりや終末期の様子を語っていく。
いくらか会話をしたり、その内容も若干は変わって行くけれど、言うほどの変化は最後まで殆どみられず。
神父の沈み方も相当のものだけど、神父と故人の深い関係性は示されないし。
一応、隣家の音とかで日常世界とのギャップをみせたりとか、関係がそれ程深くなかったであろう人との温度差とかそういう演出はついてはいるけれど…。
知らない人に知らない旦那への40年間の想いを暗く語られ続けてもね。
ギャップは大切です。
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