劇場公開日 2019年12月13日

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「山田孝之似の犯人」スピード・スクワッド ひき逃げ専門捜査班 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0山田孝之似の犯人

2020年10月29日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 最近の日本映画じゃ見られないカーアクション満載。ほぼワイスピの影響を受けていると思われる映像と公道レースはなかなかのもの。暴走族上がりの警官ミンジェを演じるリュ・ジュンヨルも、頭文字Dに登場していそうな人物像だった。決め台詞は「F1?あの安全な道路で走るレースのことか?」。

 警察官の汚職事件によって社会派作品になるかと思いきや、なんだかとんでもない方向に向っていった。韓国のひき逃げ事件は年間1万4千件。検挙率が75%ほどらしいが、日本では1万8千件のうち検挙率が50%強。ただし、死亡事故の場合は100%に近いということだ。気になるのは年間交通事故死者数が3千人台になっているのに比べ、ひき逃げ事件の多さ。折しも日本の若手俳優がひき逃げ事件を起こしたばかり・・・

 悪質極まりないひき逃げ死亡事件ですが、この映画の場合は、警察に賄賂を渡して事故をもみ消そうとしている点。熱血巡査が推理と綿密な調査を行っているのに、すべて金で解決しようとしている悪質なところだ。

 賄賂、内部調査、そしていわば潜入捜査。権力を握った者によって様々な悪事が横行し、正義はどこにあるんだと考えさせられるが、徐々に無茶な展開。特に検事を公道レースに出場させたりとか、がらりと態度を変えるユン・ジヒョン。狙撃手まで・・・って、ありえない。

 ちょっと残念なのは、ダブル主演のせいか、シヨン、ミンジェどちらの目線で見ればいいのかわからなくなってくるところ。そして、立役者でもある妊婦係長のウ・ソニョンがなかなか面白いキャラで、横領になるから領収書はちゃんと貼ってください!と細かなことまで指示するところがいい。

kossy