王と道化師たち

レビューが少ないのにびっくり。結構面白かったんやけど。
噂話を流して時流を変えるのが道化師なのだが携帯やネットも無い時代で、まして電話も無い時代でそんなことが可能なのか？
可能にしてしまうのが道化師なのだ。

台本はよくねられた物だが大道具は大作でそんなに短い期間で作れないやろし、いくつか出てくる仕掛けも引田天功ばりの大作ばかり。
映画だから可能で実際は現在でも絶対無理な物ばかりだが奇想天外で面白いので許してしまう。
道化師達の厚い友情と行動に感動させられる。
脱獄も見事だったけれど追っ手に矢で打たれたマルボが亡くなるシーンは涙ものだった。
最後のオチも完璧で少し気を晴らしてくれる。
巷を騒がせた死六臣の忠信は、現在も『六臣伝』として残されているのがすごい。
個性の際だった５人と師匠、面白くないはずないよねえ。ホンマ

王とその側近の悪の側面を隠す為、大掛かりな仕掛けで道化師達が民衆の目を欺き、王の力をみせるよう利用される。
道化師ってそういう人達なのね、ちょっと思っていたのとは違ってました。お話はありえへーん！と思いながらもなかなか面白いお話でした。歴史は勝者によって描かれるのでなんとでもなりそうだけど、必死に書物を戦いの横で書いたり、守ったり。権力維持も大変ねー。

今の王はクーデターで王座についていたが、世間はこれをよく思っていないので、歴史評価が気になって仕方がない。
そこで登場するのが、マジシャン集団で、奇跡を演出して良い評判を広めようとする。
善も悪もフェイクなのだ。