「珍しい中国産ゾンビ。」超 感染 ファイナル・デッド kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
珍しい中国産ゾンビ。
ゾンビが珍しいとは言え、中国では『霊幻道士』というキョンシー映画をヒットさせた実績もあるわけだし、死人が生き返るといった点ではお手の物だったかもしれない。まぁ、逆輸入といった感じで欧米のゾンビ作品を取り入れ、伝統的文化を劣化してしまったような・・・
ゾンビの恐怖よりは人間の暗黒面を描いた作品であり、中国の進学や就職事情、権力者の傲慢さやパワハラ、エゴ、幼女趣味といった醜い人間性をも垣間見せる。「他人を守ることが自分を守ることになる」といういい台詞もあったし、「“優しい”を辞書で引いてみろ」といった印象的な言葉もあった。
感染に対するものより、凶暴化したゾンビからいかに逃げるかといった視点で描かれ、もちろん走るゾンビが主流となる。銃もほとんど使われなくて、バットや斧という武器のみだ。主従関係や恩義といったものもカンタンに崩れてしまう人間性。緊急事態に人間の本性が現れるというのも悲しいことだ・・・
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