「シェアリング」水曜日が消えた レントさんの映画レビュー(感想・評価)
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こちらのレビューは「ジョナサン ふたつの顔の男」のネタバレも含みます。
同じ多重人格もの、同じシチュエーションであり、複数の人格が一つの肉体をめぐってトラブルになるようなスリラー的要素も同じでどうしても「ジョナサン」と比べて見てしまった。
これは個人的な好みもあるんだろうけど、私は「ジョナサン」のほうを先に見ていたせいか、あちらの方が簡潔で面白かった。本作はちょっと思わせぶりで長々と引っ張りすぎな感じで飽きてしまう。
ラストは多重人格を認めようという、確かに斬新な結末。であれば他の人格の普段の生活ぶりもそれなりに本編で描いてほしかった。それぞれ違う人格たちの暮らしぶりを見せてその充実ぶりから、すべての人格を残すのもありだなと観客にも思わせるようにすればラストの選択にもより納得ができただろうに。その辺はきたろう演じる医師の言葉だけでは少々物足りない。
結末が真逆の「ジョナサン」は多重人格の治癒と引き換えに他の人格との別れ、もう一人の自分との別れという切なさが残るラストで、やはり好みはあちらの終わり方かな。
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