「1も奇数ですよ」ナイル殺人事件 サプライズさんの映画レビュー(感想・評価)
1も奇数ですよ
当初の公開予定日から2年以上経過し、その間に何十回と予告を見たので結構楽しみにしていた作品。しかし前作の「オリエント急行殺人事件」はイマイチだったので、少し期待値は下げ目で鑑賞。結果、前作よりも遥かに面白い映画でした。
冒頭からめちゃくちゃいい。
キングスマンファーストエージェント味を感じる白黒映像。カッコよくてキレがあって、この映画でアクションが見れるとは想定外だったので、思わぬご褒美でテンションが上がった。ポアロの過去が描かれているため、前作は見なくてもいいけど、見てからの方がより愛着が湧いて楽しめるかも。
重厚感あり、高級感ありの質高ミステリー。
正直、結末に意外性は感じないし、少し消化不良で納得がいかない点とか所々であったけど、結末に至るまでの経緯だとか展開だとかがとてもよく出来ていて、前作よりも遥かに楽しめた。エジプトを存分に堪能させるカメラワークが、2年待った甲斐があったなと思わせる。旅に出かけた気分だ。
人間模様が前作とは比にならないくらい上手。
誰一人として忘れない濃ゆいキャラクターたちの集まりで、群像劇としてめちゃくちゃ面白い。しっかりと人物背景も描かれているし、ポアロと話していく中で浮き出てくる本性なんかも愉快。でも、ポアロの言い方はやっぱりキツすぎるよね?笑 リネットも美しかったが、エマ・ストーン似のジャクリーンもすごく美しい。と思って調べてみたら、名前はエマ・マッキー。エマは美女ばかり。
音楽も終始良くて、味わい深い一作。
噛み締めるような面白さでラストカットは考え深く、エンドロールでは「いい映画見たな〜」という余韻に浸る。ああ、なんて上品で気持ちがいいんだ。アガサ・クリスティのポアロシリーズはまだまだ沢山あるから今後も続けて欲しいなと思いました。
おはようございます。
”アガサ・クリスティのポアロシリーズはまだまだ沢山あるから今後も続けて欲しいな”
全く同感です。私が劇場で観たのは、ケネス・ブラナーの「オリエント急行殺人事件」と、「アガサ・クリスティー ねじれた家」(これは、ちょっと・・でした。)
だけなのですが、王道の「そして誰もいなくなった」を、矢張り、”サー”ケネス・ブラナーの監督・脚本・主演で観たいと思っています。(無理かなあ。)
では、又。