「マロナを抱きしめたい」マロナの幻想的な物語り ruさんの映画レビュー(感想・評価)
マロナを抱きしめたい
大きな瞳とハートのお鼻のマロナを思うたびに悲しくて悲しくて(電車では思い出さないほうがいいです)
こんなに胸が痛いなら観なければ良かった?…いえいえ、出会えた喜びしかないんだ!
マロナの言うとおり、この世の本質は哀しみで、ひともやはり自分の力ではどうにも抗えないことに押し流され、金の粒のような奇跡的な時間をただむなしく費やしている憐れな存在なのか。
でもそこにある喜びの輝き
帽子の中でマロナがこぼした涙
そこからの宙にも昇る気持ち!
朗々とクレープをこしらえる老婆
ちょっとプレスリーみたいに格好良くなるイシュトヴァン
おじいさんに敬礼!
あやしい猫とは添い寝の仲良しに。
あのひとの匂い
あなたを見守る、追いかける
いとおしい姿
ずいぶん前に、フェリーニの『道』を観たあとの気持ちってこんな感じだったような…。
海外アニメは字幕を選ぶほうですが、今回はまず吹替版を、後に新文芸坐で字幕版を観ました。
どちらも忘れがたい程素敵でしたが、本作は吹替によってより魅力を増していたと思えました。のんさん小野さん良かったです!
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