「フツウofフツウ」ナイブズ・アウト 名探偵と刃の館の秘密 nonoさんの映画レビュー(感想・評価)
フツウofフツウ
及第点、といった感じ。
ミステリーがもともと好きで評判も良かったので期待して観に行ったからかもしれませんが、これといって面白い!!!!と声を大にして言いたくなる点が無かった。
序盤から看護師の子の回想で、彼女が故意でないにしろ死の原因を作ってしまったと分かる。しかし他キャラクターの怪しさを見せられることによって、これはどうも実は彼女は殺してなさそうだぞと、ほぼ同時に予感できてしまうと、あのラストは結構つまらなく感じてしまうのではと思う。
孫が犯人でした、特別びっくりするトリックでも動機でもない。あ、それで終わり?
希望としては、看護師が殺した→実は孫が殺意を持った犯人だった!→イヤイヤ違った、やっぱり看護師にも殺意があった
コレだったら、うまく騙されてニヤリとした終わりだったのにな〜と思いました。
トリックなどはてんで疎いので希望でしかないのですが…
あとはダニエル・クレイグ演じる紳士探偵の魅力が弱かったです。切れ者なのかポンコツなのか分からない、格好良さげなのに何となくダサい、といった雰囲気は良いですが、それを守り過ぎて印象に残らない。
それと、こういう個性的な一家が出てくる物語は、キャラクター同士の会話が面白くないとかなり飽きてしまうと思っているので、もっとウィットに富んだ皮肉混じりの会話劇を入れて欲しかったです。翻訳のせいなのかもしれないけれど、笑える雰囲気はあるけど会話に笑えないのが苦痛だった。
ただやはりとても豪華で眼福。
正統派ミステリーの雰囲気もバッチリ。
けれど…映画の感想としては最悪ですが、本で読んだらもっと面白かったはず。