「常識とはなんでしょう。」ミセス・ノイズィ Normanさんの映画レビュー(感想・評価)
常識とはなんでしょう。
人には人の事情があって
人には人のわからない部分があります。
それを改めて教えてくれる作品でした。
ただただ非常識な隣人のおばさん。
自分の家の娘を勝手に連れ出しあそび、
人が寝ている早朝に大きな音を立てて布団を叩く。
非常識すぎる。
はたからみたらそうです。
そして隣の家の夫は、自分の小説を買っていたり
娘とお風呂に入ったなどきき、完全に変人扱いです。
ですが、そのおばさんから見たら
子供をほったらかして1人で遊ばせるその母親に不信感。
1人じゃ危ないからと公園について行って一緒に遊んであげていた。
布団を強く叩いていた理由は
自分たちには子供がいたけど亡くなってしまい
色々なことのせいで病気になった幻覚が見える夫。
布団に虫がいるように見えてしまうため
安心させるために、布団を叩いていた。
お顔に落書きしちゃった子供の顔の汚れが落ちないから旦那さんが丁寧にお風呂場でお顔を拭いてあげていて
たくさん遊んだ後そのままみんなで寝ちゃってました。
それを小説家の奥さんは、許可もなく夜遅くまで連れ出して頭がおかしいと。
見る側から、意見が変わる作品だなって思いました。
小説家の旦那さんが真ん中から人を見れてましたね。
実際に、ごめんなさいね寝ちゃってと旦那さんにはしっかり説明してたのに、奥さんは聞くこともなく【なんなんですか?非常識です!!】と。
動きだけ見たら非常識だけど、その動きしたのに理由がある。
ただの変な人と決めつけたのは、表しか知らないから。
なぜその行動をとったのか。
どうしてそうしたのかまで少しも考えず
自分本意でしか人を見てないから
そうなってしまった結果です。
こんな重たく書いてますが
映画は時々笑っちゃいます。
しっかりとしたテーマをしっかり伝えてくれているし
笑えるシーン風に作るのもうまいなと思いました。
なのでテーマはしっかりあるけど気軽に見れます。
騒音おばさんのニュースが昔テレビでやってたのをすごく思い出しました。
すごい話題でしたが、こうやって話題にするような人がいたら、誰でもこんなふうに変な人と捉えられてしまうなって思いました。
ニュースを作る人たちの、悪者の作り上げは簡単にできてしまうんだなって。
この前見た【空白】という映画も
メディアにより作り上げられたニュースのシーンもあったけど、本当に簡単にああやって悪者を作り出せる世界だなって思いました。
これ見たあと、昔の騒音おばさんの真意が気になりまします。笑
最後は2人が和解して、小説をハッピーに買いてハッピーで終わってよかったです。
飛び降りた旦那さんが亡くなっていなくてよかったです。
人をすごく感じる作品でした。
みてよかったです、小説家の奥さんが演技うますぎます。