フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊のレビュー・感想・評価
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わかる映画ではありません
話がわかる人、一万人に一人くらいです。
頭に浮かんだことをぶつ切りに繋げてるカンジで、話はあるのかもしれませんが、まるで伝わってきません。ただし、マニアチックな小難しいわからなさではなく、好き勝手に作ったら収拾つかなくなった明るいわからなさなので結構です。
この人の作品は、テーマとかメッセージはゼロで、ひたすら映像と色彩とアイデアが持ち味なので、そのセンスが好きか嫌いか分断されますね。
だから私は全くわからないのに4点です。
間違っても人にすすめてはいけません。
フランス文化へのオマージュがある
レア・セドゥの素晴らしいプロポーションを拝めただけでも十分に満足だが、本作品にはアメリカ人から見たフランス文化への憧れのようなものが垣間見えて、微笑ましさが感じられる。
まずネーミングが面白い。町の名前がアンニュイである。フランス語のennuiは、日本語の倦怠や英語のboredomと少しニュアンスが違っていて、現世に対する幻滅のような哲学的な意味合いが含まれる。料理人のネスカフィエという名前は実在した天才料理人のEscoffier(エスコフィエ)へのオマージュだろうか。
アメリカ人から見たフランス人のイメージというのは、本作品で見られるように、ほとんど笑わず、真顔で面白いことを言う感じなのだろうか。芸術至上主義は刑務所の中にも入り込んでいて、看守は囚人の芸術性を尊重しているようにも見える。ルールよりも賄賂が優先するのもケッサクである。
学生運動が学生のものだけではなく一般人にも受け入れられているのもフランスらしい。日本人みたいな冷ややかな視線を向けるでもなく、アメリカ人のようにヒステリックに叫ぶでもなく、学生運動にもそれなりの意味や意義を認めているのだ。そういえばレア・セドゥが映画「アデル・ブルーは熱い色」で演じたエマは、アデルと一緒に学生のデモ行進に参加していた。とてもゆるいデモ行進で、飲み物を飲みながらゆっくりと歩き、時には恋人とキスをしたりする。
本作品の底流にあるのがまさにそういったフランス流のゆるいデモ行進のような雰囲気である。市民革命によって自分たちで民主主義を勝ち取った人々の余裕みたいな精神性がある。なかなかいい。
難しいけど、雑誌をそのまま映画にしてるのなら納得 29本目(再込32)
タイトル通り。
ちょっと笑えるところも時々あったが、ファミリーで見に行ってはいけない映画。
昔の出来事に関する知識が多いほど面白くなるのかも??
センスよ!
ほんと色合いがやっぱりとっても好きでした。
アニメが出てくるのもまた素敵で!最初のシーンからいちいち目に入るものすべてセンスが爆発してました◎ちょいちょいクスッとなる展開もおもしろくて。
内容が少々難解なのと、あまりにも情報が多くて、観終わったあとに理解が追いつかなかったけど、美術館に行ったあとみたい、ってレビューされてる方がいて、あ、そういう楽しみ方なのね、と納得しちゃいました。
そう意味ではすんごい素敵な空間に連れてってもらってめちゃくちゃ楽しかったです◎
映像のデザイン、色合い。とてもオシャレ。
映像美、色合いや構図、ビルの壁面。素晴らしい。オシャレ。
私のお気に入りの同じウェス・アンダーソン監督のストップアニメーション「犬ケ島」や大林信彦の「キネマの玉手箱」と通じるオムニバス的でアニメも用いた面白い映像表現に感動。
笑えるところも結構ありました。途中、セリフが早すぎ、ストーリー展開をフォローできないところもいろいろとありましたが、映像と音楽で感じることはできました。
相当手間を掛け、凝りに凝った粋な映画と思います。
画面の美しさだけ楽しむ作品
画面の美しさだけ楽しむ映像作品
という感じで、映画として面白いかといえばNOである。
ただ、画づくりはウェス・アンダーソン節炸裂で、とても良いものに仕上がっている。
それだけに内容のつまらなさが残念。
小林市長は
忙しく本作に参加できなかったそうだが、フレンチディスパッチは彼が若かりしころ発刊した同じことをまたやるのは大変と言うスプートニックをしっかりとメディア化し味わい続けた編集長の物語なだけにコメントに書く以上に悔しかっただろうな。と思いながら拝見した◎
そんな話しさておきこの映画を観ようと思ったのも小林市長の投稿な訳で感謝と共に得られた着装を着実に仕上げるぞ。と言う思いが感想書きながら心にジワってる。
#フレンチディスパッチみた
芸術的で独特の世界観
編集社で働く個性豊かなスタッフと雑誌のエッセイを描いた物語。芸術的で独特の世界観のある作品ですが意味が分からずただ眺めているだけでした。万人向けではなく好みが別れる典型的な作品でしょうか。唯一アニメのシーンは見応えがあってなかなか良かった。
2022-25
絵本のような
モノクロや、独特の色の付いた画面が混然として見ているだけで眼福。えっ、今のもう一度!止めてもう一回!といいたくなるような映像が連なる。
ただ、短編集のような作りなので、鑑賞後の印象が薄くなってしまうきらいあり。
大画面の良さもあるけど、どちらかというと、Blu-rayでおやつを摘まむように何度も見たい。
字幕読むのが惜しい場面の連続
どんなもんか?と恐る恐る鑑賞。個性豊かな記者達の雑誌の編集会議で議論されてる記事をもとにしたストーリー。なるほど、そーいう建て付けね!ナイス。好印象です。まさに雑誌のような映画。
観る雑誌?観るコラム?小粋でお洒落感たっぷりで、映像やカットは全て計算されたかのようでいて、絵巻を広げていくように物語が展開したり、スタイリッシュな舞台演出のような展開あり、人使えないならコレで(笑)、、、など、全く飽きのこない映画です。どーやって撮ってるの?って思うこともしばしば。ワンカット毎、どれを切り取っても素敵なポストカードになりそう。字幕を目で追うことが勿体無いほどの、珠玉のカットの連続。かつ、小ネタが場面に散りばめられてる気がします。画面の隅から隅まで意識してる気がするんですよね。あー、Blu-rayで停止しながら観たい(笑)なんか、映像クリエイターさんが作った感が。隙がないわー。
お話もどこか現実離れしてるからでしょうが、コミック仕立てな感じで肩肘張らずに楽しめます。ほんと、雑誌のコラム読んで思う「どこで見つけてきたんだ?こんな話」ってのばかりで。僕は画家の記事がお気に入り。あ、活動家の記事も良かったなー。とにかく観て楽しい作品です。これぞ娯楽作品なんじゃ?俳優の使い方もある意味娯楽です。ウィリアム・デフォー良かったな。
結末もナイスな終わり方。こんな素敵な記者達が集う雑誌が廃刊になるのは惜しいよね
もしかしたら好き嫌い分かれるかも?僕は大好きです。
(どんな話だったか、肝心のストーリーをよく覚えていない。)
ウェスアンダーソンの世界感は好き。遊び心がいっぱい。どのワンシーンを切り抜いてパネルにしても絵になる。サティのような音楽にあわせて流れていく展開はちょっとシュールでどこかコミカル。
でも、印象に残るカットはいくつもあるけど、あらすじが説明できないんだよな。ぼ~としてた。幼児向け番組を観ている赤ん坊が内容も分からずキャッキャッとするように、大人が観て、ただなんとなしにオシャレだなあと眺める映画、とでも言おうかな。
高揚感に富み、思わず朗らかになる
舞台の転換や登場人物の入れ代わりが激しく油断すると置いていかれる様なテンポ感で物語が進んでいく。
雑誌社の編集部とそこに在席する個性豊かな記者たちが紡ぎ出す記事を映像として再現し、それらが次々に移り変わる。
その大枠は理解できても詳細を把握しようとするとそれだけで手一杯。
ただこの映画、どちらというと感性で感じ取るような作品じゃないだろうか。
そう考えてからは全体の流れに身を任せ独創的な映像表現やウェス・アンダーソンらしい色彩、おかしみに溢れた会話劇など作品のムードに没頭できるようになった。
どこを切り取っても静止画として完成されているような理路整然とした画一的美しさやコメディタッチに優れた間のとり方、シットコムや舞台のようなカメラワーク、横と縦の幅を活用しつつ、ミニチュア劇を彷彿とさせる引きの絵も用い、かと思いきや一気に登場人物に寄って物語に引き込んでいく構成など監督ならではの独創的表現技法に富んでおり、場面転換やアニメーションに切り替わる部分などとにかくそれらの引き出しと使い方を見るだけでワクワクさせられる。
豊かで活き活きしていてその雰囲気に浸るだけで気持ちが朗らかになるような作品
この創りこそウェス・アンダーソンの映画だと改めて感じた。
EDに流れるアニメーションも洒落ていて、それでいてポップで見ているだけで気持ちが踊ってしまう。
必ずしも物語の詳細や登場人物の意図などが理解しきれなくても作品として見た場合の満足度とは別なのかもしれない と思わせられ、新たな気付きの様なものも与えてくれる そんな映画だった。
ちなみにエイドリアンブロディが吹っ飛ぶ場面は最高でした。
1925-1975
フランスのとある街にあるアメリカの新聞社の支局から発行される雑誌The French Dispatchの最終号のお話。
雑誌や街の歴史を紹介をする自転車レポーターのプロローグに始まり、刑務所の精神科病棟にいる芸術家と女性看守の話、記者と学生活動家の男女と青春のお話、警察署長と誘拐犯と料理人の話、そして訃報のエピローグ、と編集長が心臓麻痺により死亡し、彼の遺言により廃刊になることが決まったThe French Dispatchの中味と校閲等をみせていく。
ギャグみたいなものもあるにはあるけれど、ストーリーそのものが基本的にはちょっとシュールでシニカルなコメディで、様々な手法を用いて映像の美しさや愉しさをみせつつ展開して行く。
ある意味おふざけ満載で楽しくはあったけれど、深いね~と唸らされたり爆笑をさらう様なものはなく、ストーリーを求めて観たら全然足りないオシャレな作品という感じかな。
雰囲気のいいバルでおしゃれなアペタイザーをつまむ感じ
サロン音楽(ミュージック)というジャンルをご存知だろうか?古くはクラシックの世界で貴族が主宰するサロンにおける社交の装飾的存在の音楽の事。今日この名称は、サロンで味わうような、上品で小ぎれいな軽音楽の意味で使われることが多い。そして本作の味わいはまさにそんな感じかなと思う。
急逝した編集長の追悼にして廃刊最終号を彩る記者たちのコラムをオムニバスにハイセンスな映像で見せてゆくのが本作である。とにかく映像の構図は全てにおいて計算され凝りに凝っており、会話の端々に至るまでセンスを張り巡らしている。うむ、確かに意識高い系の人には受けそうだw
もう少しくだけた感じで印象を語れば、雰囲気のいいバルで、ワイン片手におしゃれなアペタイザーの数々をつまむように楽しむべき作品だなのだ。だからこの映画には、決し食べ応えのあるメインディッシュは存在しない。それは求めても出てはこないのだ。その雰囲気を楽しめれば良いが、悪く言うと山場は存在しないので全体として淡々かつ一本調子感は否めない。だから心に余裕がある時に観ないと眠くなる人もいるだろう。
これがウェス・アンダーソン監督の10作目となるらしいが、僕は「ダージリン急行」「ザ・ロイヤル・テネンバウムズ」「グランド・ブダペスト・ホテル」の3作くらいしか観ていない。まぁどれもセンスのいい作品だったからその集大成とも言えるべき作品なのかな。「犬ヶ島」公開時に次はストップモーションの手法で人を使うアイデアがあったと言っていたらしいので、逆に「犬ヶ島」をあらため観てみようと思う。これから本作を観る方で「犬ヶ島」を観ていない人は、先に「犬ヶ島」を観てから対比してみるのも面白いかもしれませんね。
ウェスアンダーソン世界観の新境地
ウェスアンダーソン監督、大好きです
オスカーを取ったグランドブダペストホテルにも見られるように病的なまでに徹底したシンメトリー風構成(配置物で左右の対比をつけてるので「風」とします)、同系統の色調のみで固めた一画面の調整、それらからなるどこを切り取っても絵画として成立しそうな圧倒的ビジュアル、映画としても好きですが映像芸術として何度見返したことか
今回もそのウェス節満載の画面が108分余す事なく続きます
その中でも特に私が好きなのは色合いなのですが今作はモノクロのシーンが多く続きます
色合いが無い点は残念に思いましたがモノクロでも美しく見せる辺りは流石です
そしてカラーとモノクロの使い分けは最初語り部の視点から見て過去がモノクロ、現在がカラーなのかと思っていましたが若干違うようですね
プロローグでも現在と過去で色が逆になっている部分がありましたし、語り部から見てインパクトのあった瞬間は鮮明に記憶が残っているので一部カラーになるといった所でしょうか
更に途中にアニメーションもいれてあらゆる技法でウェスの理想の街を表現していきます
全てが美しく住みたくはないけど観光に行ってみたい街と思わされます
どうせなら犬ヶ島やMr.FOXで使ったようなストップモーションアニメも使ってみて欲しかったですが
さてビジュアル面の話はそれぐらいでストーリーについては現代の雑誌編集部からスタートします
フレンチディスパッチザリバディカンザスイヴニングサン別冊という雑誌を4人の記者がページを振り分けられて記事を書いて作り上げます
1人目はプロローグ程度の量なので実質3部のオムニバスのような形です
で、テーマの違う記事を映像にして説明するという物です
一部は絵画の天才の囚人の話
二部は学生闘争の話(1番難解です)
三部は警察と人質の話に食べ物の話
個人的には一部の話が一番好きでした
相変わらずレアセドゥが美しい
全体的に記事という体なのでインテリチックに話が進んでいきます
それぞれ下地のテーマへの知識が0だと全く理解できない可能性もあります
インテリの中にもクスッと笑えるコメディ的要素もありまるで現実の記事だったのではと思わされます
まあ理解できなくても観る映像芸術だと思えば十分満足できるかと思います
私自身二部はあまり理解できませんでした
それぞれの話に繋がりがあるわけでもないので一冊の雑誌を通して読んでいる感覚に陥ります
グランドブダペストホテルは絵本を読んでいるような感覚でしたし彼にしか表現できない文学的世界観ですね
トータルしてウェスの世界観が好きであれば今作も間違いない作品だと思います
みなさん楽しんだようで何よりです
観た後の感想はこの映画、内容を理解するのは大体の日本人には無理かな?と思いました。大きいシアターに1/3位の入りでしたが、終始静まり返ってクスりともせずに終了。人それぞれ感じ方があるので満足した人も当然いると思いますが、私的にはウエス アンダーソン史上1番退屈な作品でした。(駄作かと言えばそれも違うような)私に初見で理解する力が無かったと思います。
今回もカワイイセットの中で醜悪なモノを見せる事は健在で、レア・セドゥの裸の頑張りの割に全く綺麗に見えない(構図としては美しい)失礼ながらグウィネス・パルトローかと思いました。十分美人ですが。
しかし物凄い数のスターが出ていてパンフで確認したいですが作品自体に思い入れが湧かないので買わずに帰りました。
奇想天外であり、静かなドタバタ劇。
いつもどおりの独特のセット、奇想天外なストーリー展開。
何が言いたいのかは、わからないが、これがウェス・アンダーソンのスタイルとして確立されている。
全体を貫くストーリーはないため、静かなドタバタ劇が延々と続く。
アニメはいらない。グランド・ブタペストホテルの時のミニチュアセットはパロディーとして成立していたが、アニメでつなぐのはつまらない。
コアなファンがいるので、高評価連発になっているが、それほどの出来てはない。
普通に観た人はレビューを書かないと思うので、評価は表に出てこないが、居眠りした人も、かなりいたのではないかと思う。
グランド・ブタペストホテルは、ミニシアターの映画だったから良かったが、犬ヶ島あたりから、人気が出たためにシネコンの映画になってしまった。
しかし、そんなジャンルの映画てはない。好きな人が足を運んで観るような類いの映画だ。
低評価ではあるが、セットや衣装、そして映像は完璧。しかし、犬ヶ島あたりから、ストーリーはないに等しく、何が言いたいのか、さっぱりわからない。
とはいえ、ウェス・アンダーソン監督の10作目ということなので、劇場でお確かめください。
延々とセリフが続くので、居眠り注意!
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