劇場公開日 2019年10月5日

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海山 たけのおとのレビュー・感想・評価

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5.0凄い人がいる

2020年6月15日
iPhoneアプリから投稿

海山さん。
この人は、本物の自分になろうとしている。

どこまでも湧いてくる探究心で、ズンズン進んでいく。そうすると、道が拓ける。もっと広く、自由に。「ガイジン」の尺八奏者だから、当然、壁もある。古典楽器に即興は許されない。父親譲りのジャズの感性など、ご法度。でも、人生は短い。他人がダメということを素直にきいていたら、あっという間に終わってしまう。自分の声に素直に従える強さ。
演奏だけじゃない。創り出すのは奏法、曲、楽器までも。果てしない。こんな才能の塊のような人がいるんですね。
でも重要なのは。この映画は息子さんが撮っている。海山さんの奥様は今は離婚しアメリカのホスピスで働いている。日本でその年齢の女性はスーパーのパートくらいしか仕事がない。アメリカのほうがまだ優しいとわかったから、と。海山さんは唯一無二の人だが、数々の活動と創作ができたのは、このダイアンさんがいたからこそ。お嬢さんも息子さんも感性豊かに育ち、この映画も、だからこそ生まれた。ダイアンさん、あなたの辛抱が土台にある。静かな語り口に、言葉にはならない何かを感じました。
家族か、自分か。生きるということは、二つを両立できない時もある。本物を目指せば、余計そうなる。それでも、夫婦となり、試してみたからこそわかること。
どうしても「孤独」=寂しい、と思われがちだが、孤独=「自由」とも言える。誰かに合わせる時期を経て、徐々に自分の心に合わせていく事を大事にしたくなるのは自然なこと。海山さんも、ダイアンさんも、そして私や誰かも。

尺八の音色ですが、現代のCD配信音源とイヤホンでは超可聴域がカットされるので、今の世では凄さが伝わりにくいのでしょうね。耳には聴こえない周波数音が出ている。凄みの元ではないかな。もっと本来の「音色」を音源やスピーカーのメーカー、演奏の興行側が世に知らしめたら良いのに...「一音成仏」は、音色あってこそ。だと思います。

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xmasrose3105

4.0ジョン・海山・ネプチューンを知ったのは1987年ごろのラジオ英会話だった。

2020年6月8日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 若かりし頃、4月になるとラジオ英語をコンプリートするぞ!と毎年意気込み、6月頃に挫折していた。そんなことを何年か続けてみると、自分に根気がないんだと気づかされた。ちなみに2000年になってからは韓国語・・・ほぼ2か月でやめることが数年。今ではハングルすら読めません(恥)。

 ジョンは73年に京都にやってきて師匠を見つけて尺八を習い始めます(独学ではできないみたいです)。しかし、首振り3年、柿8年?師範の免状を取るには最低でも6年かかるそうですが、彼は1日10時間も練習する努力家だったため5年で師範となり、その後東京へ移住し自分の音楽を模索するのです。その間、仕事がなくて英会話講師をしていたとか・・・それならジョンの英会話を習えば一挙両得だったじゃん!などと今さら嘆いても仕方がない。

 「一音成仏」という世界。一つの音にも色んな表現があり、そこで悟りを開くことができる!そんな日本の芸術を日本人よりも理解したジョン。周囲の人の意見に「日本人の呼ぶ“ガイジン”」が排他的であり、日本に溶け込めないなどとありましたが、それをも克服。さらにジャズや和楽器セッション、インド音楽、もちろんクラシックも経験し、自宅の工房で自身の尺八を研究制作し、ついでにインド・パーカッション作りにも精を出す。

 なんだか凄い人です。CDも買おうかと考えた時期もあったのですが、なぜか買ってない。この映画を観たら、とにかくもっとジョンの音楽を知りたい!そう思うこと間違いなしです。ちなみに「ジョン海山ネプチューン Skip It」と検索すれば当時のラジオ英会話のテーマ曲を聴くことができます。竹の音とジャズの融合!一緒に演奏してみたい!

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kossy

3.5芸術と家族

2020年6月7日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

サーフィンやジャズが好きなアメリカ人の若者が、日本の尺八に惚れ込み来日、尺八奏者として道を究めるだけでなく、尺八の製造も名人の域に達する。
アメリカ人の妻との間に娘と息子を授かるが、30年後離婚してしまい、家族はアメリカに帰ってしまう。
終盤、寂しそうな姿に胸が打たれる。
このドキュメンタリーを作ったのは息子。

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いやよセブン