「アーユーレディー」都会(まち)のトム&ソーヤ HEYROさんの映画レビュー(感想・評価)
アーユーレディー
原作は遠い昔ですが、読んでいました。当時は小学生だったこともあり、普段思いつかないような謎解きに胸を躍らせていました。
一昨年に映画化が発表され、しばらく何の音沙汰もありませんでしたが、夏映画として今日無事公開されました。純粋にどのような映画になるんだろうと思いましたが、ひとつだけ不安点がありました。城桧吏くんです。自分は役者でもなんでもないので、偉そうなことを言う権利はあまりないのですが、「約束のネバーランド」ではとんでもない棒演技だったので、期待少なめ、不安爆増な感じで鑑賞しました。
簡単に総評しますと、思ったより悪くなかったという感じです。
全体の謎解きのトリックは児童文学ということもあり、原作で読んだものがそのまま出てくるので、少し物足りなかったです。曜日のトランプは懐かしいなと思いつつ…
エリアZもゾンビと掛け合わせていて、ゾンビの動きはゆったり襲ってくるタイプですが、ゾンビにあまり魅力はありません。ただ追いかけてくる舞台装置です。
あと大の大人がゲームに勝ちたいがために、刃物を子供に向けるという大人げない場面もありました。原作にあったかなぁと思いつつも、設定面などでは首を傾げる部分はかなりありました。
演技の方ですが、城くんはかなり良くなっていました。まだ聞き取りづらいセリフはありましたが、約ネバの時の惨状(声変わりしてアフレコだったとはいえ)を思うと立派になってるなぁウンウン
今作が初演技の酒井大地くん。初演技とは思えないくらい良かったです。セリフが早くなってしまう場面や、滑舌が吹き飛んでる場面もありましたが、初演技と考えると上出来だと思います。
豊嶋花さんは、経験豊富ということもあり、とても安心して見れました。
脇を固める俳優陣がとっても豪華で、市原隼人さんに本田翼さん、中川大志さん、玉井詩織さんに森崎ウィンくん。この面子を脇役にするという暴挙。でもそんな暴挙ながら、しっかり印象に残るキャラクターに仕上がっていたので良かったです。中川大志さんの声のトーン使い分けはお見事だなと思いました。
設定に無理強いをする場面もありましたが、ひとつの映画としてはしっかり仕上げられているなと思いました。主題歌の緑黄色社会「アーユーレディー」も高揚感がありとても良かったです。
鑑賞日 7/30
鑑賞時間 10:25〜12:15
座席 F-6