ジョン・デロリアンのレビュー・感想・評価
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うっすら壊れている人たちの笑劇
デロリアンというのは、もともとタイムマシンの名前でもタイムマシンのベースになった自動車でもなく、その自動車を設計したエンジニア兼起業家の名前である、というのは知っていても、どんな人かはよく知らなかった。このバカげた珍事件を描いた伝記映画が史実を完璧に描いているとは思わないが、不運に見舞われたカッコイイ車というイメージの裏で、こんなドタバタがあったことには好奇心をそそられる。
物語としては、詐欺師同然の密輸パイロットが、有罪判決を避けようとFBIの協力者になり、近所に住んでいた自動車業界のセレブ、ジョン・デロリアンを麻薬取引に巻き込んでおとり捜査にかけようとした顛末が軸になっている。
『バリー・シールズ』と『アメリカン・ハッスル』を足したような話だが、出てくる人間みんなに小物感が漂っていることで、ブラックコメデイの要素が強くなっている。ダメな人間がダメなことをしでかす様が見たい!という自分のような人間には愉しい時間であり、主人公たちに救いようのない欠落が感じられるのも愛嬌になっている気がする。
溢れる才能を思うままに生かすのって難しい
デロリアン(DMC-12)の開発者ジョン・デロリアンの半生に興味があったので観た。
美しい妻子と素敵な邸宅に住み、絵に描いたような華やかな生活を送るジョン。リラックスタイムに着こなす真っ白のショーツが眩しい才能あふれる紳士。スマートで大人の余裕が感じられる。
FBIの手下である運び屋ジムの 落ち着きの無さとは正反対なジョンだけれど、そんな彼にも熱くなりすぎてしまい感情をコントロールできなくなる一面があった。
突き抜けた才能とひたむきさがあっても、独りよがりだったり、拘りが強すぎると、夢の実現が遠のくことを思い知らされた。ジョンの才能を支える周囲の力や才覚、時代、運・・・に恵まれていたならば、もっとユニークな車が生まれていたのかな。
みんな一生懸命に生きていて、根っからの悪人は登場しない映画。もう少し厳しめの結末を期待してしまった。
「丁度良い軽さ」の功罪
麻薬密輸に関与してFBIの情報提供者になった男と、著名な自動車設計者ジョン・デロリアンの友情と別れを描く物語。
実話を元にした映画のようですね。天才ジョン・デロリアンの事件を、FBIの情報提供者ジム目線で描きます。
ジムを、少しユーモラスに描くことで、物語全体が重くならずに丁度良い軽さになっていますね。
ただ、人間ドラマとしては、もう少し重さを加えても良かったように思います。友情、憧れ・・・妬み・・・そして、友情を裏切った悔恨等をしっかりと描けていれば、人間ドラマとしてもう少し重みが出たようにも思います。
良くも悪くも、気楽に観ることが出来る映画に収まってしまいました。
私的評価は標準です。
タイトルに惹かれては、いけない
この邦題、ある意味ナイス。
「デロリアン」の開発ストーリーって思わせるもん。
ほとんどデロリアンが出てこない。
だって人の名前だから。
デロリアンが生産少なかった理由、そういうことねー。
な、車の歴史がわかっただけでもいいかな。
伝記物としては、まあまあ。
【”夢の車を追い続けた天才的カーエンジニアリングの、アメリカンドリームから転落して行く姿をほろ苦くも、スタイリッシュに描いた作品。””DMC ー12”が走るシーンは格好良いのだが・・。】
ー ジョン・デロリアン:天才的カーエンジニアリングとして、史上最年少でGMの副社長に上り詰めるが、自らの夢の車を作るため、自ら”デロリアン”を立ち上げた男。ー
■感想
・GM時代に設計した”GTO”や、ガルウィングのデザインも印象的な”DMC ー12”
ー「バック・トゥ・ザ・フューチャー」でタイムマシンとして、華麗に登場しましたね!ー
が、実際に走るシーンは、興奮する。
・だが、映画の作りとしては、やや雑である。
・ジョン・デロリアン(リー・ペイス)の粋なアメリカンドリームを体現した姿や、派手なパーティーシーンなど見所はある。
・が、ジョンが資金繰りに困った際に、麻薬の運び屋でFBIのおとり捜査に協力したジム・ホフマン(ジェイソン・サダイキス)とジョンとの関係性などの描き方が、粗い。
・ ジョン・デロリアンの裁判シーンが、劇中随所で挟み込まれながら、物語は進むが、編集もあまり良くない。
<ジョン・デロリアンは、資金繰りに困り、御隣同士で親しくなったFBIのおとり捜査に協力したジム・ホフマンに3000万ドルの麻薬取引を依頼するが、裁判でジム・ホフマンはその事実を曖昧にし、結果ジョン・デロリアンは無罪を勝ち取る。
が、彼はその後、新車を開発することは出来なかった・・。
ジョン・デロリアンはカーエンジニアリングとしては、天才だったが経営者としては不適格だったのである。
ラストのジョン・デロリシーンを話さなかったジム・ホフマンへの”DMC ー12”のキーを机に置いて去るシーン、そしてジム・ホフマンが満面の笑みで”ガルウイング”を開け、キーを回すが、エンジンがかからないシーンなど、粋なのだが・・。
ニック・ハム監督!
題材は良いし、ジョン・デロリアンを演じたリー・ペイスの格好良さをもっと活かしてくれよ! と思った作品。>
タイムマシンではない
「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のデロリアンを作ったカー・エンジニアのジョン・デロリアンにまつわる実録犯罪ドラマ。
お気楽パイロットの主人公は麻薬の運び屋をやらされ、FBIに捕まり、情報提供者となる。
ひょんなことから知り合ったのがデロリアンで、麻薬取引に巻き込んでいく。
経営センスが不足気味だったのかな。
肩透かしな内容と裏腹に…儚いアメリカンドリームと浮世離れな世界に踊る
クルマ好きなら知っている、悲劇の一面も持つクルマ、デロリアン「DMC-12」。クルマだけではない悲劇を、男のロマンと共に映し出す、アメリカンなミステリー。
トムはポンティアックGTOに乗る、少し金持ちな中年。彼は麻薬取引の前科を消してもらう代わりに、元締めを引き寄せる役割を任されていた。そんなある日、デロリアンと仲良くなったことで、夢を共に見るようになるが、自身にも身の危険と運命の選択が近づいていた…。トムがテラーになるのだが、導入が少々複雑で掴みにくいのも事実。デロリアンと関わるきっかけも霞んでいた気がする。とはいえ、次第に裁判の理由が浮かび上がってくると、物語は大きく流れを変えてゆく。夢を語るだけではないデロリアンの熱量と、巧みな戦略が次第に大きな実像となって浮かんでくる。実際に、バック・トゥ・ザ・フューチャーで有名になる以前は、変わったクルマであったことは違いない。しかし、こうして名車になったことは、彼の夢の結晶が間違ったことではない。本題に戻すと、彼の名誉が失墜したのは、麻薬取引に手を出したことである。その焦点と豪腕な経営方針で起きた裏側を描いてゆく。そのため、割と人の真義を問いただすような本筋に持ってっていることが分かる。物足りなさはあるものの、デロリアンが目指した夢の行方は熱さを感じる。
デロリアンが世に出ていなかったら、どんなクルマが未来へ遡っていたのだろうか。大胆で大きな野望を感じる、浮世離れなドリーム。面白かった。
デロリアン
バックトゥ・ザ・フューチャーで有名なデロリアンを製造した話。
車好きには凄く興味有る話。
欠陥車でも個性が有れば良いと思うのはおかしいかな。
所詮この世に完璧なものなどないのだから、と製造メーカーで部品設計してたら思う。
一番のクセ者は誰だ?
自身がこだわる車作りに情熱を注ぐ男の映画といえば『タッカー』があったが、同じ趣旨の内容でも本作はちょっと違う。
ジョン・デロリアンもプレストン・タッカー同様、車バカなのは間違いないのに、性格的にはむしろ真逆。
表向きは、根は良い奴にして本作の真の主役ジム・ホフマンの悪魔のささやきに導かれ、理想の車作りのために道を踏み外すジョンの悲劇のように見えて、実は…というのがポイント。
ジョンの姿を見て、本年一番の衝撃作『ジョーカー』を連想したのは自分だけではないはず。
一番のクセ者は誰か、一番の悪人は誰かは、観た人の判断に委ねられる。
肝心かなめな車のデロリアンの出番はほとんどないが、皮肉が利いたラストがいい。
その友情はホンモノか?
この作品を勝手にドキュメンタリーだと勘違いして、今まで観ていませんでした。でも観て良かった。
あの有名な映画に出てくるデロリアンは当時本当に販売していた車であることを全く知らず、勉強不足でしたが、結末を知らない分、最後まで楽しむことができました。
主役はジョン・デロリアンではなく、彼を罠にはめる男ジム・ホフマン。初めは単なる隣人としての付き合いだけですが、どんどん怪しい方向に。
ジョンは数日以内にお金を用意しないといけなくてギリギリ。ジムは大物を捕まえることで自由の身になりたくてギリギリ。瀬戸際同士の化学反応を楽しめました。
ただ、FBIの立ち位置というか、どこでどのように捕まえるかという計画をもう少し事前に明かしてくれたら、ヒヤヒヤ度が上がるのになぁと思いました。
場所によっては終映しているので、お早めに劇場でご覧ください。
2019年最後(恐らく)、中々楽しめましたよ
映画館があまりに暑くて眠くなりましたけど、中々楽しめました。
第三者から見たジョンデロリアンという構成も、法廷サスペンス風やりとりも、知らない人間にしてみたら分かりやすく観られました。
ジョンデロリアンという人も、車も、ほとんど知らなかったです。実話なので、当時は一代スキャンダルですよね。さすがアメリカ、ペテン氏はデロリアン氏じゃなくて、ジムやFBIでは。
分からない人間からすると、デロリアン氏の、技術者としての凄さを強調してくれたら、もっとジョンデロリアンに感情移入出来たかも。
法廷コメディ
これ、全部実話ベースらしいが、自動車開発ストーリーじゃなく、法廷コメディになっていたような。
ポスタービジュアルに偽りあり。
主人公は、「デロリアンDMC-12」の設計者で社長のジョン・デロリアンではなく、隣人のジム・ホフマン。
こいつ、麻薬取引の前科を消すために、麻薬組織へ潜入するFBIのスパイ(情報屋)になるんだけど、手柄を得るためにジョンをおとり捜査にハメる役。
そして、ジムは裁判で証言しながら、今まで何があったか説明、再現していくスタイル。
会社の資金繰りに困ったジョンが、麻薬取引に手を出すあたりのやりとりがスリリング。
いやぁ、覚醒剤って面白いですな!(エンタメの世界だけでは)実際にやっちゃダメだよ!
ジュディ・グリアがいいぞ
裁判シーンがいくつか挿入されてはいるが重くならず 重低音の曲に乗って疾走する愉快なサスペンス・コメディだ
発明家デロリアンは 車の設計に専念すれば良かったものを 事業にまで手を出したから 困難にまみれなければならなかったんだよ もっとも 製品化とはそういうのものではあるが
利発でユ-モアのある 運び屋(?)の奥さん役=ジュディ・グリアの存在が拾いものだ
「バック・トゥ・ザ・フューチャー」で お馴染みの車『デロリアン...
「バック・トゥ・ザ・フューチャー」で
お馴染みの車『デロリアン』
翼を広げた感じのガルウィングの
ドアがカッコ良かったですよね~
この『デロリアン』を造り出した
ジョン・デロリアンのお話し
本作は上映館が極端に少ないせいか
予告は一度も目にすることがなかったし、
ドキュメンタリーぽいけど
上映スケジュールもちょうどいいし
都内の上映はあの…武蔵野館だけど😂
まぁいいっかぁと結構軽めの気持ちで
予約したんです……
が、これは鑑賞をオススメしたくなる
個人的にアタリの作品でした!
予想していた内容とは全く違いましたけど
ストーリー展開は見応えありますしキャスティングがいい。
みなさんとにかく上手いんですよ。
「ホビット」シリーズのリー・ペイス、
「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」のロナンのほうがわかりやすいかな🤔
リー・ペイス渋いっすわ。
個人的に好きなジュディ・グリアに
コリー・ストール、
そして僕はこの方を全く知らなかったんですがジェイソン・サダイキス。
このジェイソン・サダイキスが実に上手い。
役どころ、と言っても実話ベースなので実在の人物だと思うんですがなかなかの
インパクトのあるキャラクター。
個人的におっ!となったのが
シーズン2が待ち遠しい
「ザ・ボーイズ」と「TWD」からのお二方。
この二人もある意味無くてはならない
存在なんですね。
ストーリーはツッコミどころもありそうな
気もします。
が、それを考える隙をあたえずこちらを引き込んでしまうのは脚本の良さなのかなぁ。
ジョン・デロリアン自身に魅力があるのかもしれませんね。
都内で1ヶ所の上映では勿体ない。
“デロリアン”彼の夢
「ジョン・デロリアン」を鑑賞
2019年12月7日
あの名車デロリアンを作り上げた男の人生
FBI捜査に協力することになった隣に越したホフマンの目線から彼の人生を見つめる
セレブ暮らしのジョン
ガルウィングドアに堂々たるディーテイル
彼の夢が詰まったDMC-12
夢を追うばかりに巻き込まれる麻薬スキャンダル
夢に人生を賭けた男の光と影
BTTFファンを喜ばせるシーンもあり人生の栄光と陰を描いたこの映画好き☺️
彼の作った“デロリアン”は永遠に語り継がれる
#Driven
#ジョン・デロリアン
#デロリアン
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