「一番のクセ者は誰だ?」ジョン・デロリアン regencyさんの映画レビュー(感想・評価)
一番のクセ者は誰だ?
自身がこだわる車作りに情熱を注ぐ男の映画といえば『タッカー』があったが、同じ趣旨の内容でも本作はちょっと違う。
ジョン・デロリアンもプレストン・タッカー同様、車バカなのは間違いないのに、性格的にはむしろ真逆。
表向きは、根は良い奴にして本作の真の主役ジム・ホフマンの悪魔のささやきに導かれ、理想の車作りのために道を踏み外すジョンの悲劇のように見えて、実は…というのがポイント。
ジョンの姿を見て、本年一番の衝撃作『ジョーカー』を連想したのは自分だけではないはず。
一番のクセ者は誰か、一番の悪人は誰かは、観た人の判断に委ねられる。
肝心かなめな車のデロリアンの出番はほとんどないが、皮肉が利いたラストがいい。
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