「90分映画とは思えないほどの熱量」映画大好きポンポさん edamondoさんの映画レビュー(感想・評価)
90分映画とは思えないほどの熱量
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原作未読でした。(視聴後に買って読みました)
あらすじや前情報を全く入れずにとりあえず見てみた作品でしたがものすごい熱量の映画でした。
じっくり腰を据えて物語を進める映画ではないですが、軸を決めてそれにまっすぐ突き進むハチャメチャながらも大変面白い作品だったと思います。
演出面も大変面白く、シーンカットの手法から場面転換、構成の組み方など、様々な場面にわかりやすく技術が使われていて終始ワクワク、ニヤニヤしながら見ることができました。制作している映画のストーリーとジーン自身が重なるシーンのところとかはニヤニヤしっぱなしでした。あぁ、映画好き(演出好き)が作った映画なんだなぁと終始思う作品です。
ストーリーも現実世界に楽しみを見出せなかったジーンが、映画監督というものづくりの世界で成功するというベタな話ですが、物語を作るといううえでの葛藤や喜びをしっかりと盛り込んでいて大変良かったです。
降って湧いたような幸運やご都合主義展開が見受けられますが、私はこの映画はそれでいいと思いました。ジーンが映像編集するうえで必要なものを取捨選択していく過程を軸に置いている為、その他のお金が足りないからかき集めなきゃいけない、映像撮影をする際に役者との付き合い方を考えなければ、といった軸に不要な部分をご都合主義展開にしてしまったのはいい判断だと思いました。(そうしないと90分という尺に収まらないですし……
「幸福は創造の敵」現実が面白かったら別の世界を創造しようなんて思わない。クリエイターに必要なものは創造という幸福を求める貪欲さなのではないかと思う作品でした。
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