「マシーンのほうが優しい........!?」A.I.ライジング Naakiさんの映画レビュー(感想・評価)
マシーンのほうが優しい........!?
この作品は、宇宙船を舞台にしたソリッド・シチュエーションSci-Fi・ドラマと呼べるもので、それに加え、今まで見たほかのどの映画よりも宇宙船内が大きく、その空間によって、2人による舞台劇を見ているような雰囲気も感じる。その事とは逆に4人ほどしか登場人物がいないので、ソリッド・シチュエーションの欠点が出るのではないか?と心配されるが、それにもかかわらず、この映画の特徴と言ってもよい鮮やかで見事な色調で描かれた宇宙空間がそれをあらわすかのように他を圧倒するCGIが使用されている。
この映画サイト、以前から思うことで、個人的なことなので聞き流してほしいのだが、それなら書くなってか! 知りたい情報は載せないで、知りたくもない情報は、目につくところに載せている。自分自身が悪いのはわかっているが、どうしてもこの映画自体を色眼鏡や斜に構えても見てしまう事になる。すでにamazon.comではレンタル配信が始まっている本作。そのレビューを見てみると前半のほうで性的な部分やアンドロイド”Nimani 1345” 役のストーヤさんの裸のシーンが多く登場するのでそのことを指摘する意見も存在し、おまけにレビュー全体で☆1が50%となっている。しかしながら、彼女の透き通るような白いスリムな体や監督がいかにも丁寧に彼女の姿を撮影していると思われる場面も垣間見ることができるので、それほど言われるほど嫌みがなく、また性的なものもあまり感じないのだけれども..........?
この映画を観ていくうちに宇宙飛行士ミルーティンの役は、もう少し年齢を下げてもよいのではないかと思える。それは、彼が思う一方的な理想像からアンドロイドのニマーニをステレオタイプ的女性に作り変えるという稚拙すぎる考えからとらえていることによるもので、複雑な女性の心理・後に表れてくる彼女の女性としての心の葛藤などの理解力不足のところが大きい。しかも、禁じ手のようなやり方を使おうとする子供の思考でしかない。
Access denied.
Nimani's operating system is locked.
You can access it with advanced user clearance.
-Okay. Tell me, how do I become an advanced user?
Advanced user mode can be reached only with security clearance
from Ederiezi Corporation.
In case of emergency, pilot may become an advanced user
in order to override some security settings.
........................................................on this mission.
ある人が、この映画のことを”宇宙におけるアダムとイブ”と言っていたりもしているが、自分から言わせると亜流の”オセロー”と捉えている。何しろ、ラストのニマーニの自己崩壊を理解できないところにこの映画の悲劇の原因がある気がするのだが...........。
すでに彼が望んでいた彼の考えの狭量な理想的女性は、完成されているのに....男って未来も過去も、いつまでたってもバカね~ッ!
セルビアから発信されている旅行、グローバル展開、芸術、など心に響くテーマを取り上げているウェブサイト The Nutshell Times
「 70年代と80年代のサイエンスフィクション映画に対しての、そのゆっくりした流れと芸術的なオマージュが、かえってそれがおなじみのタイトルになることを妨げるかもしれないが、少なくとも南東ヨーロッパ映画の中のカルトクラシックという立場は保証されていることはほぼ確実である。」
例えば遊園地にいったとする。男の子の遊園地ナンバー1の乗り物である子供用ゴーカートに乗って、思いっきり踏み込んでアクセル全開にして、自分自身はかなりスピードが出ていると満足に思っていると ”Blindspotting” という言葉が頭をよぎる。客観的に見れば、情けないぐらいチンケなスピードしか出ておらず、しかも人が走ったほうが早いぐらいなものでしかないとする。この映画のシナリオと、その進行具合、映画の内容がすべて合致する、いわば見てから失望している方が多い映画なのかもしれない。