「凄すぎて凄みが伝わらない」2分の1の魔法 青空ぷらすさんの映画レビュー(感想・評価)
凄すぎて凄みが伝わらない
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公開時、歴代ピクサー作品と比べて地味すぎるビジュアルから食指が伸びなかったけど、実際観たらとんでもない作品だった。
誰もが簡単に使える科学に取って代わることで魔法が廃れてしまったファンタジー世界という舞台はどこかで見たような設定だし、主人公は少年でもヒーローでもない青い顔のイケてないエルフ兄弟。
冒頭で心躍るようなビジュアルも設定も特にないんだけど、そんな冒頭~中盤のキャラ達のちょっとしたセリフや行動が後半~クライマックスの展開、そしてオチへの重要な伏線として全部活きるし、それらが「伏線の為の伏線」じゃなく、物語にドライブをかけるための歯車として全部が繋がっていくストーリーテリングは、あまりにも凄すぎて凄みが伝わらないというか、歪な部分がないので逆に無個性で小さくまとまってるようにすら見えちゃうっていう。
ストーリーを作る人にとっては教科書のような作品。
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