「これで江戸中がうちの出方に目ぇ凝らしやがる」HOKUSAI shimoさんの映画レビュー(感想・評価)
これで江戸中がうちの出方に目ぇ凝らしやがる
クリックして本文を読む
映画「HOKUSAI」(橋本一監督)から。
浮世絵師・葛飾北斎の知られざる生涯、が主題なんだろうが、
どうもピンとこないで終わってしまった感じがする。
私が気に入ってメモしたのは、
喜多川歌麿、東洲斎写楽、そして後の葛飾北斎の才能を
見いだし世に出した希代の版元・蔦屋重三郎(版元)の台詞。
人気浮世絵の販売で、お上に目をつけられた「耕書堂」、
主人は、お上の立ち入りで大騒ぎするところを、
冷静に対処し、慌てずにこう口にした。
「まったくありがてぇもんだ。出る杭は打たれるってな。
つまりうちが江戸で頭1つ抜けた版元だって、
お墨付きをもらったってこった。こいつは恵みの雨ってもんよ。
これで江戸中がうちの出方に目ぇ凝らしやがる」
なるほど・・そういう発想は思いつかなかった。
目立つ、ということは、悪いことではないし、
逆に「打たれるくらいの杭」でなければビジネスはだめだ、
そう教えられた気がする。
それくらい繁盛している証拠だ、自信を持て・・と捉えた主人、
お上から、睨まれれば睨まれるほど、嬉しいんだろうなぁ。(汗)
コメントする