「終わるなんて言わないで!」銀魂 THE FINAL leafmoon2870さんの映画レビュー(感想・評価)
終わるなんて言わないで!
「一番好きな漫画はなんですか?」
こう聞かれたら迷わず答える。
銀魂が一番大好き!!
笑って泣けて熱くなる
そんな銀魂が高校生の頃から大好きでずっと追いかけていた。
こんなパロディやっていいの!?
終わる終わる詐欺やりすぎ!!(いいぞ、もっとやれ!)
少年誌にあるまじき天パのぐーたらヒーロー、坂田銀時。
まさになんでもありのこの作品がとうとう終わってしまった時の悲しみは如何ともしがたかった。
何より寂しかった。
そうしたらスクリーンでもう一度わかると来たものだ!
行くしかあるまい。
結果。
やっぱり、泣いた。
ものすごく泣いた。
銀魂が、最後まで銀魂であり続けてくれたから。
確かに、前作・前々作に比べたらかなり濃密な完結に向けての話をぎゅっと織り込んだので
初見さんにはかなり難易度が高いものだった。
あらすじも長い長い(笑)
それがあってもみんなわかったかな〜?と、いささか疑問。(しかもDB笑)
それでも、スクリーンで目一杯暴れるお馴染みのキャラクターたちを観られて本当に良かった。
今回、私が注目して欲しいのはなんといっても坂田銀時の「表情」だ。
死んだ魚のような目と称される重たい瞼を携えた瞳が、今回はとにかく揺れる、あまりにも切なく。
赤くて綺麗な瞳だ。
真っ直ぐな生き方そのものの。
どんな時でもまっすぐ前を見つめるその瞳が、完結編に関しては本当に迷い、悩み、ゆらゆらと揺れるのだ。
それは、銀さんには本当に珍しいことだと思う。
戦いの最中、万事屋の気配を感じて振り返るとき、そして虚とのやり取りの中高杉を思うとき。
きっと銀さんにとって苦しい苦しい戦いであろう、その最中、万事屋の二人と一匹と再会した時の表情は
ほっとしたように優しくて。
いつもの着物に袖を通して暴れる姿はとっても生き生きしていた。
そして迎える「友」との別れ。
屋形船の演出は鳥肌ものだった。
あんなに声と、瞳を震わせる銀さんを見たことが無かったから心から震えた。
銀さんはたくさんの護りたいものを今までずっと護ってきた。
きっと、一番取りこぼしたくないものを取りこぼしてしまうとき、そのとき初めて涙をこぼすのだ。
そう、銀さんは泣くんだよ、ちゃんと。
漫画で見た高杉とのあまりにも切なすぎる別れを映像にされるとあんなにも綺麗であんなにも悲しくなるのか。
高杉の瞳に最期に映った銀さんの顔は、目が話せなくなるほど綺麗だった。
そんな涙なしでは見られないシーンだけで終わらないのが銀魂で(笑)
涙も吹っ飛ぶほどの元気なギャグもたくさん観られました。
特に桂さんの前半のかっこいいアクションからの後半の相変わらずのかまってちゃんっぷりはたまんないです笑笑
個人的に真選組も大好きなので銀さんを送り出す時の土方さんから銀さんへの蹴りは最高でした!!
コロナ禍で、作品を作る事自体難しいであったろうに、きちんと世に送り出してくれて本当にありがとうの気持ちでいっぱいです。
演者さんたち、スタッフさんたち、全ての銀魂に関わる人たちの愛を感じました。
エンドロール、泣きっぱなしでした。
寂しくて、寂しくて。
終わる終わる詐欺、もう一回ぐらいあってもいいんじゃないかな?
こんなに大好きになった作品は銀魂だけです。これを超える好きに出会えるだろうか。
銀さんは永遠に私のたった一人のヒーローです。
銀魂は永久に不潔です。