シン・ウルトラマンのレビュー・感想・評価
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実写によるアニメ化
全体的にサクサクと話運びがテンポ良く進むので非常に観やすかった。
タイトル通り、シン・ゴジラとほぼ同じスタンスで作られているのは一目瞭然なのだが、今作では、より極端なカメラワークに振り切っていたり、女性キャラクターのある意味デフォルメされた描写など、よりエヴァンゲリオン的作風である印象が強かった。
とはいえ、やはり初代ウルトラマンへのオマージュともいうべき、成田亨デザインのフォルムがしっかり強調されているのは嬉しい。
観る人によって相当評価の分かれる作品だと思うが、個人的には面白かった。
何と言ったら良いか分からないが、本作は実写映像を使ってアニメーションを作っている、とでも言うべき作風に仕上がっている気がする。
いい意味で、マンネリ化している庵野秀明作品だと思う。
さてシン・仮面ライダーどんな作品になるんだろうか。
IMAX
禍威獣や外星人のカクカクしたデザインに馴染めない所はあるが、スピリットは十分伝えている。地球人類の良いとこ・悪いとこ纏めてくれて有難う。こんな人類を一方的に救ってくれるウルトラマンに😢
①庵野さんと私は同学年ですから、『ウルトラQ』の時は幼稚園(今で言うと年長組?)『初代ウルトラマン』の時は小学校1年生かな。②先ずは『ウルトラQ』の怪獣(禍威獣)を使って世界観を紹介してくれる冒頭部分は楽しかった。ゴメス(リトラは?と思ったが人間が倒したからリトラは要らんかったね)・マンモスフラワー・ペギラ・ラルゲウス・パゴス・ゴーガというチョイスがなかなか通で渋い(パゴスとゴーガは私のお気に入り)。③本編の禍威獣もネロンガとガボラと『初代ウルトラマン』でも私のお気に入りの怪獣なので嬉しい。が、あのカクカクしたロボットみたいなデザインがやや残念(生物ではなく生物兵器だとのことで一応納得)。まあ、オリジナルでもパゴス・ネロンガ・ガボラは同じスーツを使い回ししてたんだけど。ウルトラマンやザラブ星人、メフィラス星人の手や足がイヤに長くて細いのも違和感があったが、エヴァンゲリオンのクリエーターさんだから仕方ないか。『初代ウルトラマン』へのオマージュだらけ(桜井浩子ではなく長澤まさみの巨大化等々)で、リアルタイムファンとしてはニヤニヤして楽しめたし、最終回エピソード(登場怪獣:宇宙恐竜ゼットン)をあそこまで拡げたアイデアは素晴らしかったと思う。シン・ゼットンのデザインもカッコいい。ただし、そのあと別宇宙かブラックホールか分からんが、へと吸収されるシーンの特撮はちゃっちい。④メフィラス役に山本耕司は合っていない様に思えた上、ウルトラマンとメフィラスとが居酒屋で地球征服談義をしているのが変(特撮科学映画の筈なのに突然橋田壽賀子劇場か山田太一ものになった違和感)(諸星ダンとメトロン星人とが西陽の射す安アパートの一室でちゃぶ台を挟んで討論していた位のシュールさが欲しかった)、日本政府とメフィラスとの誓約締結のシーンも埋立て地みたいな所で紅白の幕はったところっておかしくね?て感じ。世界観が統一されている様(何故禍威獣は日本にしか出現しないのかの理由付け―メフィラスの遠謀深慮で生物兵器を埋めといたとか、人間を巨大化して生物兵器に出来るテクノロジーをデモンストレーションするとか)ながら、結局それが“光の星”が太陽系を消滅させるいい口実にされて、それを察したメフィラスが“この星を自分のものにしたい”と言いながらさっさと逃げたり(ナニしてくれんねコイツ、って感じ)とか、外星人間で何か取り決めが有るようだが横の連絡が良く取れてないようだな、とか矛盾というか話のほつれも見える。そもそもウルトラマンは地球に何しに来た、という肝心なところも曖昧だし。⑤有岡大貴の滝は、テクノロジーに強くて、人間の力に限界があると絶望してウルトラマンの力にすがろうとするところは、『初代ウルトラマン』のイデ隊員のキャラクターへのオマージュだが、イデ隊員役の二瓶正也ほどの愛嬌がないのが残念。出演者の中では仲間由紀恵の旦那さん(田中哲司)が本作は良い役で印象的。本人も嬉々として演じていましたね。⑥特撮シーンと人間群像シーンとがスムーズに繋がっていないとか(ここが『シン・ゴジラ』より劣っている)、なにも知らない一般市民はともかく真相を知っている者たちの地球最後が迫っているのにあのノンビリさは如何なものかと(5~6歳の頃は無条件で話を受け入れていたのに、人間、60年も生きると素直な心が失くなってしまって哀しいですね。)、粗や欠点は色々とあげつらうことは出来るが、オールドファン(リアルタイムファン)にこれだけ懐かしさと共に“現代ではこうなるんだなぁ”と感慨を抱かせてくれて感謝です。⑦オリジナルと違ってゾフィは命を二つ持っていなかったので、ウルトラマンは人類の為に犠牲になってしまった。次回は人間との融合も「光の星」のルールが変わってOKとなり(ウルトラの父、ウルトラの母、お願い🤲)『帰って来たウルトラマン』観たいな。何せ地球人類のポテンシャルに気付いた外星人がまたぞろ地球を襲ってくるみたいだし、人類がまたポカやらかしてまたまた太陽系破壊兵器ゼットン登場はごめん被りたいです。次回はバルタン星人出してね。。
来たぞ我らのウルトラマン
禍特対メンバーの名前、やはりハヤタ、フジ、ムラマツ、イデにしてほしかったな。
もっと怪獣との戦いあるかな?ゴモラ、レッドキングら出るかな?と期待してたんですがそこは残念。しかし打倒ゼットン果たせてめでたしめでたし。
つまんね
「ぼくのかんがえたウルトラマン」ならまだマシだったが、「俺ならウルトラマン来たらこうするね」だったので糞程つまらない。
カラータイマーを無くした意味も解らんし。
スペシウム光線のエフェクトだけは良かった。
こんなことやりますか!?という驚きが特撮
シン•ゴジラに比べてものすごくフィクショナルな世界観で、むしろこれこそ特撮で描かれるザ•日本という感じが堪らない。そこはかとなく現代的な問題をフィクション世界で描いている点も特撮的で、とにかく特撮ヒーローものの面白さが爆発している。
庵野シンブランドのおかげで、最高級のスタッフと役者でその純度100%特撮映画を観れるのだからもはや感謝しかない。言い方は悪いけど、こんなトンチキなこと普通は長澤まさみはやらない。斎藤工は普通にやりそうだけど。とにかく、こんな快作にして怪作は、語られる前に自分の目で映画館で早く観た方が楽しめるのは間違いない。
余談ですが、パンフレットよりも同じく劇場で売られているデザインワークスを購入することを推奨。パンフには載っていない庵野秀明のインタビューが非常に読み応えがありますし、本作への解像度が倍増しします。
まるっきりウルトラマン。からのシンエヴァ。
ゾフィーを見て速攻で逃げるメフィラス星人w
あそこは、たっぷりのバトルを見せて欲しかったです。バトル演出がエヴァに変化したところだったんで。ワクワクしてたのに、え?もうお終いですか?と、呆気に取られたw
禍威獣だそうです。顔だけ使徒のヤツもいたりします。迫力あります。ウルトラマンの登場シーケンスでウルトラマンの音楽です。懐かしさにニヤケが止まりません。でも。カラータイマーが無いやん!
まあ、兎に角、前半戦はまるっきりTVシリーズの円谷のウルトラマン。
からの、エヴァ。からのシンエヴァ。庵野作品どした。まごう事なき庵野作品。
ラスト、ウルトラマンは二つの命を持ってたんじゃなかったっけ?
などとなどと。
ちょっぴり、ケチつけたくなったりしましたが。と言うか、途中もツッコミどころはありましたが。禍威獣対応兵器が空想要素無しのリアルだったり、ウルトラマンのアピアランスが、やたらカッコ良かったり、スペシウム光線が昔のまんまだったり、全てがスペシウムのエネルギーにこじつけられる子供っぽさ、などなど。
ツッコミどころは、同時に萌え要素でもあり、ウケ要素でもあり、ネタはタップリで、飽きずに最後まで乗り切れました。バトルシーンは、もっと長時間にして欲しかったけどw
楽しかった。とっても。
客観的に評価するのが難しい。ウルトラマン世代なので、映画館の大画面...
客観的に評価するのが難しい。ウルトラマン世代なので、映画館の大画面で見られるだけで興奮した。
斎藤工とまさみちゃんが良かった。西島さん、田中さん、竹野内さんも。
そして、庵野さんの世界。シン・ゴジラと同様、官僚制や日米の関係、軍事技術に群がる世界軍事政治、日本の政治家の馬鹿さ加減、現場チームのやはりオタク的な淡々とした仕事への使命感等、トーンは同様。
でも冒頭の題字から、怪獣やウルトラマンの緩やかな動き、武器の少なさや単純さ、造形は美しいとはいえ表情の少なさ、画面のぼやけた感じなど、ウルトラマンの時代のノスタルジーに満ち満ち、ていながら、PCや科学の現代のレベルの記述など、見事に時代の新旧がミックスされていた。
解離的な感じの西島は最適だし、同様、冷静で、しかし、西島と同様、熱さや暖かさがあるわけではなく、むしろ本当は何を考えているのかわからない、オタク的な感情の田中がいい。まさみちゃんは、コンフィデンシャルで見せた、やはり何を考えてるかわからない、しかしプロ的で優秀で、綺麗で、なかなか良かった。まさみちゃんの巨人はサイコーだった。
斉藤君もキャラが生きていた。
ウルトラマンが昔ながらの正義の味方な感じが、ほとんど個人の趣味くらいの感情に翻訳されてるのも現代的だと思われた。
そういえばエヴァも3分間でしたね
特撮へのリスペクトを感じた。
映像が少しノスタルジックだったり、乱闘シーンの効果音のあの古い感じとか、怪獣にもウルトラマンにも愛を感じた
ニンゲンはどうしようもなくちっぽけで強欲で駆け引きばっかりですぐ人頼りにする生き物だけど、知恵を出し合い、誰かを思いやることができる生き物だよというメッセージを感じた
自然災害を怪獣に喩えアレに向き合った時の無力感などシンゴジラに通じるものがあった。
庵野節炸裂で、セリフが早いし何言ってんのか分からんていうのもかならあったけどおもちろかった。
あとアニメでは至極当たり前のように怪獣が出てくるけど、何で日本にばっか来るんだよという理由付けも一応あった。
マルチバースの描き方
マルチバース、の語感からすると次から次へと多作品の登場人物が現れる印象ですが、それは最低限。シンゴジラと同じことをやろうとした訳でも無い。あれだけの怪獣、宇宙人を2時間に落とし込み、テーマも提示した。良かったと思います。もう少しウルトラビークル系が見たかったけど。リピートしたいと思います。
樋口真嗣監督、企画脚本製作編集庵野秀明、というタッグで日本のSFヒ...
樋口真嗣監督、企画脚本製作編集庵野秀明、というタッグで日本のSFヒーロがスクリーンに蘇った。ウルトラマン大好きな自分にとっては随所に散りばめられた原作オマージュへの愛にクスッとしつつ、監督は本当にウルトラマンが大好きなんだな~と感じられた。ただ、だからこそファンが作った二次創作的映画にもなっており、初見さんはなかなか好みが分かれるのではないかとも感じてしまった。
OPが秀逸で、ウルトラQオマージュが始まった瞬間自然と涙が出そうになるほど。まさかこの音が映画館で聞ける日が来るなんて、感無量だった。他にも怪獣を禍威獣と変換し、コロナ禍を多少は意識しているのかな?、今の曇った世界に希望を届ける光の巨人?という時事ネタっぽいのもあって楽しめた(考えすぎかも)。
ファン以外にもお勧めの良い作品
これまでのシリーズの演出や台詞などが登場するため、ファンの方が楽しめるのはもちろんですが、そうでなくても楽しめる作品です。
俳優の配役や迫力もそうですが「良い話」なのが最大の理由です。
良い意味で考えさせられる作品でした。
続編計画があるらしいですので、非常に楽しみにしております。
シン・ゴジラと繋がりがあるのかな?という感覚も良かったです。
始めの演出は特に好きですね。
思いっきり庵野ワールドでした (^^)
2022年5月21日 2回目の鑑賞
まず、星の数を4つから5つに修正しました。
1回目鑑賞時より圧倒的に内容が頭に入って来て
文句なく楽しい作品だと再実感しました。
やっぱり庵野作品は、YouTubeなどで復習して
分からなかった所を理解してから複数回鑑賞する
スタイルが合っていると思います。結局エヴァは
10回以上観たし、噛めば噛むほど味の出る芸術
作品です。うっかりして上演時間を過ぎてから
入館してしまい、冒頭シーンを見逃したので、
これはまた3回目も必要だな。しかしエンドロール
に庵野秀明の名前、10回以上は出て来ますね!
どんだけぇ〜 (^^)
===5/14 初回鑑賞===
待ちに待った、シン・シリーズ、シン・ウルトラマン。
期待以上に面白かったです!怪獣ドラマの金字塔、ウルトラマンを
オマージュしながら現代映画に仕立てる難しさもあったと思いますが、
往年のファンにも納得の出来だったのではないでしょうか。
スペシウム光線の威力とか、エヴァの使徒を彷彿させますし、
シン・ゴジラやシン・エヴァンゲリオンに通じるシーンも
盛り沢山で、庵野ワールド全開でした。お得意の、凝ったアングルも
ちと多様し過ぎ感もありましたが、庵野さんらしさ全開。
あ、監督は樋口さんですが、この二人が映画を作るとこうなりますねぇ!
テンポは速く、パッパッパッと物語は進行するので集中力を切らさないように
セリフを聞き取りましょう。
もう一度、観にいきたいと思います。
「やりやがった感」
比べるのはやはり「シン・ゴジラ」で日本政府や首都圏を壊滅させた「やりやがった感」は、今回はあまりなかったかなー
まあでも、ある意味しょうがないかとは思ってる
シン・ゴジラはゴジラを常に追っていけばストーリーは進行するけど、今回はウルトラマン、科特隊、怪獣の三者三様のストーリーを同時進行で追っていくから、どうしてもそれぞれのストーリーが薄くなる
ただ、その中でも濃い部分はやはり長澤まさみ
巨大化してスカートの中が見えそうとか、それがネットで拡散されてモニモニしてるシーンとか、神永を助けるために単身で扉を破壊するシーンとか、もう「ごちそうさま」としか言いようがない
電気を食べる怪獣の掃討作戦は「ヤシマ作戦」でもいいんじゃないかな?笑
ゼットンを兵器としたのは斬新だったけど、アークグレンラガンとダブったのに、なんか拍子抜けした
シン・ゴジラにしてもシン・ウルトラマンにしても、何だかんだで面白いと思う
仮面ライダーもやるし、どうせならキャシャーンもやってくれないかな
ヤッター(^O^)/
いや〜良かったよ。
世界観がウルトラQから始まりゴメスやペギラが出て来て繋がるのが最高だね。願わくはカネゴンとガラモンを出してほしかった。しかし前半のウルトラマンと怪獣との攻防やニセウルトラマンとゼブラ星人に八つ切光輪などなど大興奮。音楽も最高にドンピシャだった。あの場面ではあの音楽しかなし。
後半に関しては騒ぐ人もいると思うが、この初代ウルトラマンをまとめるにはあれで良かったと思うよ。
要はウルトラマンを楽しめたら問題なしだよ。
面白かった!!
ウルトラマンのことはぜんぜん詳しくないけど、今回の映画でウルトラマンのことがとーっても好きになった。
冒頭のほんの数十秒でぐいぃっと引き込まれた。
もともと、最初に観に行こうと思った理由は、Twitterで流れてきた予告映像と、「ウルトラマンがすごく不気味でよさそう」といった旨の誰かのツイートがきっかけだった。
不気味な巨大生物って面白そうだな、と思って。
観終わったいまは、面白いけどそれだけじゃなかった、という感じ。
禍威獣たちの大きさ迫力や、異星人の不気味さも良かったけど、それ以上に(そして予想外だったのが)愛や正義といった、普遍的なテーマに触れてひさしぶりに感動してしまった。
もう一回劇場に観に行きたい!
明日行こうかな…となっている。
ウルトラマンって、彼の星ではとっても若い個体なのかな、と思った。
わたしも、何かに心惹かれた時は、守りたいし、融合して魂を分かち合いたいと思いました。
ありがとう、ウルトラマン。
もっと見たい
2時間弱でしたが、2時間半くらいのボリュームにしても良かったのでは?端折ってるところがあるので勿体ないと思ってしまった。当時のウルトラマンを知らない息子と見たが親子で楽しめた映画です。ただ、長澤まさみの足音が無かったシーンが引っかかります。
ウルトラマンの考えや人間の価値といった庵野さんの思いがはっきり分かる分かりやすい映画だなと思いました。
面白かった!思いっきりネタバレ。
面白かった!
難しく考えずに、素直に観た方がいいと思います。
よく分からない分析は迷惑なだけ。
ウルトラマン世代としては、ウルトラマン80ですが、初代ウルトラマンも実相寺昭雄監督が好きなので追っかけてました。
シンゴジラで培われた巨大禍威獣の造形と特撮は、惜しげもなく披露されるのに、あっけなくカットで次々片付けられていくのが、爽快(笑)。
2時間という尺で、ちゃんと起承転結がついているのに感心しました。
話が性急だとかおっしゃってる方いますが、これは過去における「総集編」的演出なのではないでしょうか。
だいたい、2時間で片付けるには歴史がありすぎるんですよ。だからこその総集編風な仕上げではないかと。
禍威獣や、星人自体がファンタジーなのに、政治の描き方がリアルで、ここはシンゴジラと同じです。その対比が笑いを誘います。
ただ、政治家が出てくると退屈なのも、同じ。
「禍威獣はこの国にしか出現しないんだ」もユーモア満載。でも、禍威獣の出現する理由、をメフィラスがちゃんと説明していて、なるほどとまた感心。
前半が禍威獣、後半が星人ですが、「河岸を変えよう」の後のメフィラスとの居酒屋シーン、五木ひろしの曲とかつまみ食べるとか、挙げ句「割り勘でいいか?ウルトラマン」のシュールさは、ひょっとしてウルトラマンセブンのちゃぶ台トーク(実相寺昭雄監督)のオマージュでしょうか。海外進出を狙っていたTBSから、日本的なシーンは入れるなという指示に反骨精神を持ってた実相寺昭雄監督の上を行く、ユーモア溢れるシーンでした。
偽ウルトラマンは、オリジナルの「見てわかる」の批判を見事にひっくり返す偽っぷり。(笑)
町の壊しっぷりは旧の方がすごいんですけどね。
初代ウルトラマンのエピソードを基本にしてるんですが、長澤さんを巨大化は正直ちょっとやりすぎかなと(笑)
YouTubeで、ウルトラマンの正体がバレちゃうのも、シリーズ化しない潔さですね。
だから、ラストもそうでないと神永さん拉致されちゃいますし。
ウルトラマンは、メフィラスにも勝ってはいないし、そしてもちろん勝てないだろそんなデカイの、のまさに庵野流ゼットンにももちろん勝てないのですが、ここは人間に花を持たせるための設定なんでしょうね。
マルチバースの使い方も、スパイダーマンや、ストレンジのようでなく、限られたもので、何でもありにならなくて好感が持てました。
お笑い系の芸人は誰も採用されておらず、それも良かったです。やっぱり本格派なら、芸人は遠慮してほしい。
最後のあの終わり方も良かった。
あの一言で、米津玄師さんの曲に繋がれるのがお見事です。米津さん、ウルトラマンの元歌のコード進行とか忍ばせたりしてませんよね?米津さんならそのぐらいのことしそうですけど、そうでなくともいい曲だと思いました。
なんかストーリーがしっかりしてるので、泣けました。(笑) ウルトラマンで泣くとか思わなかった(笑)。長く生きるもんですね。
これ、子供なら「頑張れウルトラマン!」って叫ぶんじゃないかな。
とっても楽しめた映画です。この一作で完結するんだという潔さ、が気持ちいい!プロレビュアーで、続編の可能性を説いてる人いますが、この描き方からなら、私は無いと思います。
でも本音を言えば、このスタッフでのTVシリーズとか観たい(笑)。
私はシンゴジラよりも好きですね。
また観たい。
あと1時間欲しい
シン・ゴジラやシン・エヴァンゲリオンに続く庵野監督の「シン」シリーズ最新作。ゴジラを見て育った私もシン・ゴジラにはとても満足したので本作の庵野監督版ウルトラマンにも期待していました。
ノスタルジーを感じる単語や演出と現代の技術が融合した本作は一言で言うならば『「こういうので良いんだよ」おじさん』ご満悦の作品。
ヤケクソ気味なトンデモ単位の数値に、よくわからないけど何か凄い雰囲気の単語が並ぶ技術は聞いているだけでワクワクします。こまけえ事は良いんだよ。
本作のウルトラマンの特徴と言えばやはり「カラータイマーが無い」事。
初代ウルトラマンのデザイナーさんの元々のデザインではカラータイマーは無かったという話をリスペクトしてのデザインですが、カラータイマーのウルトラマンを見て育った世代としては正直「気持ちは分かるがカラータイマー無しはやっぱ寂しくない?」と思っていました。
しかし実際見てみると「確かにここにカラータイマーは蛇足だな」と思う構成で納得してしまいました。
なのでカラータイマーの件は心配しなくて大丈夫だと思います。
不満を挙げるとすればやはり色々な禍威獣や星人が出て来るため、1体1体への対処は結構あっさり終わってしまうところ。
特に最後の敵に対してはシン・ゴジラのヤシオリ作戦のようにあれこれ総動員した作戦展開を描いて欲しかったですね。
本作の上映時間は112分。シン・エヴァンゲリオンやスパイダーマンのように150分前後あればその辺りも詳しく描けたでしょう。
あとは、禍威獣それぞれのトンデモ能力についてもう少し分析や解説が欲しかったですね。「なんかよく分からないけど凄そう!」という設定を聞くのは特撮の醍醐味なので。
この辺りは設定はあるものの尺の都合で端折られた感じがあるので、詳しく書き足された小説版とか発売して欲しいですね。過去の禍威獣との戦いを描いた前日譚とかも欲しいです。
次回作のシン・仮面ライダーにも期待しています。
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