劇場公開日 2022年5月13日

「無しか有りかで言えば有り、不満はあれど作ってくれてありがとうと言いたい」シン・ウルトラマン うにたん♪(何観ても文句書きそうな気分)さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0無しか有りかで言えば有り、不満はあれど作ってくれてありがとうと言いたい

2023年12月28日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

今回レンタルで観るまで前情報は極力見なかった。
カラータイマーが無い
怪獣じゃなく禍威獣(かいじゅう)
科特隊じゃなく禍特対(かとくたい)
BGMがウルトラQからウルトラマンに使われたものを使っている
出てくる禍威獣の系譜がマニアに想像が着くように着ぐるみを改造して使っていた順番で出している
ザラブ星人身体がペラペラ(笑)
凄腕営業マンメフィラス星人(笑)
ゾーフィ(笑)
巨大長澤まさみ

なんじゃこれは…とブツクサ言いながら見続ける私
初戦のマスクが初期のマスクなだけで合わせて来てるし、その後マスクが変わっているだけで「あ、変わってきた」「偽ウルトラマンの目と足がが尖ってないなぁ」とか言い出したらもうだめだ。
何だかんだ言って初代ウルトラマンが好きだ。
これはどうしようもない。
過去作品と比較しながら見てしまう…これもどうしようもない。
この作品が初代ウルトラマンを見て育った人々が作ったウルトラマンだと言うことに羨ましさとこれじゃない気持ちが相まってしまうジレンマが発生して素直に見られないのも致し方ない。
めんどくさい設定で大人の鑑賞に耐える作品にしているが”ウルトラマン“を観たいには「もっと簡単な設定で良いよ」と思う。
極論すれば、マーベルシリーズに代表される洋画ヒーロー作品も、大人が観ても恥ずかしくないを目指して、ああなったと思う。
好きなファンが居るのに、大人だから…幼稚だからと抑えられていたものがこの数十年で一斉に発芽したのではないか?
好きなものは好きでいいんだよ…と。
俺たちが好きなものは幼稚じゃねぇ!
ちゃんと考証して作れば大人の鑑賞にだって耐えられるんだ…と言う気概は感じられた。
が、感じられただけで一作品としては総集編感が否めない。昔のヒーロー特撮はテレビ作品編集したのを映画にしてたのがあったし、ウルトラマンも仮面ライダーもそうだった。
同様に今作もエピソードが多くて、急ぎ足であり、禍特対メンバーへの愛着もあまり湧かないまま終わってしまった。

マニア用に旧作へのオマージュは見られるものの、巨大長澤まさみが腕を振るう姿は巨大フジ隊員を思い出すが、両者のキャラクター違いから、大分見る部分も違ってしまい、この演出した奴らに足フェチが居るのかな?って思うくらいに足のアピールは感じた。

ゾーフィが出してきたゼットンをウルトラマンのアシストと犠牲で倒すエピソードが初代のイデ隊員エピソードと比較すると軽い。
イデは独自の発明で結構な数の怪獣を倒す兵器を作ってたからこそのエピソードになったが、この作品では取って付けた感じになってたから。

ラストがあれで終わるのはあっけなさ過ぎるし、早々にウルトラマンの正体がバレて現実的な考証が入ると「まぁそうなるよな…」って展開になるのは頂けない。
手放しで誉める作品じゃないけど、好きな人は観て良いと思う。

うにたん♪(DCPにも抜け穴あるんだ)