「比較的にわかりやすい作り」シン・ウルトラマン ひかりさんの映画レビュー(感想・評価)
比較的にわかりやすい作り
初代マンを比較的に素直にリブートした作品でした。
それ故か、シンゴジラやエヴァと比べてお話がかなりわかりやすかったです。
現代社会における異星人との邂逅と社会的な動きをゴジラとはまた違った切り口から描いており、それこそがウルトラマンの原典を見事に捉えていたと思います。
日常的に起こる怪異に対して人々が諦めに近い受け入れをしている様子が一層の社会風刺でした。
また往年のファンを楽しませる要素も豊富に盛り込まれており、「あ、この音は!」「このBGMは!」「この演出は!」と随所で気づく度に製作者が本当にウルトラマン好きなんだなと安堵します。
カットの構成や演出は日常シーンでは非常に庵野さんらしい構図が多いですが、特撮シーンでは寧ろ樋口さんや摩砂雪さんの手腕を多く感じました。
しかしながら相変わらずセリフを詰め込みすぎており役者の芝居が死んでいます。
サブリミナル的にカットを挟んでいく手法も含めて、本作でも複数回の鑑賞を前提とした庵野さんのスタイルでした。
そんな中でも斎藤工さんや田中哲司さんの演技は役どころを捉えておりとても良かったと感じました。
私自身、特撮は大好きですがウルトラマンにはそこまで過大な思い入れが無かった為か、ラストシーンを含めてとても素直に楽しむ事が出来ました。
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