「ウルトラマンを知らなくても楽しいウルトラマン」シン・ウルトラマン callさんの映画レビュー(感想・評価)
ウルトラマンを知らなくても楽しいウルトラマン
ウルトラマンはこどもに頃に流行っていましたが、特に見ていませんでした。
昭和ウルトラマン(1980年)には生まれておらず、平成ウルトラシリーズではもう特撮を見る年齢ではなかったためです。
記号としてのウルトラマンはあちこちにあったこともあり、そこそこの知識はありました(怪獣がどうとかまでは知りません)
さて、そんな状態で見たのですが、
庵野監督のリブートはおぼろげながらウルトラマンを知っている人でも楽しく見ることができました。
もしかしたらそういう人ほど楽しいのかも。
例えば「原作のアレは…」系の話。代表的にはカラータイマーがないなど、そういう細かい差分も全然気になりません。
怪獣が現れたら、異星人がコンタクトを仕掛けてきたら、
その状況で政府はどう対応しようとするのか、という点も非常にリアル。このあたりはシンゴジラと同じノリ。そのかわり「そこまでやらんでも」っていうところはばっさりカット。
なんなら必要な説明も「これ見に来ている人なら今更説明いらんでしょ」ってばっさりカット。
これが非常に良い方向に転んでいて話のテンポがとてもいい。
「大怪獣のあとしまつ」に言及したくなりますが、やるべき方向はこちらだった。
リアルに考えれば政治家が人類をひとつにまとめて対抗しようとか、ウルトラマンを全面支援しようなんてしませんね。
しかしヲタは叡智を結集しようとしますね。わかります。
ヲタをほめてるわけではなく現実的に何とかせなばならず、その後のことも含めて考える政治家と、
とりあえず今をどうにかできればそれでいいヲタの違いです。
相変わらず早口で難しいことをしゃべり続けています。
あれを聞き取ったうえで理解できる人はあまりいない気がします。
できるなら超楽しい空想科学のシーンかも。
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以下、どうでもいい話。ネタバレ部分。
・神永さんの唇が分厚い。
・班長、シブい。
・初対面から先輩を見下してかかる浅見さんの好感度がマイナスから始まりすぎて映画の尺で取り返せない。嫌いな人のままで話が終わる。
・においを嗅ぐシーンをいれる意味がわからない。あれは何のためなの。
逆探知では追えないから残り香で追いかけて捕まえる、ってフックを脚本にいれる必要があったのか。
逆探知で追えたので捕まえに来た、でもシナリオへの影響はまったくなかったはず。
これがなければ脚本に何か入れられないフック、あるいは原作へのリスペクトの一環だったのか。笑いどころとしていれるにしては人を選びすぎるのでは。
→あ、もしかして浅見さんの好感度リカバリのためにヒドいめにあったシーンをいれたつもりだったのかな?
・遺体が数日たって、血の気が引いている顔色がリアル。
・圧倒的な暴力を持っているウルトラマンに対し、権力で縛ろうとする姿は「ありそうだなぁ」って思った。