「ウルトラの精神と哲学が詰まっていた、、!」シン・ウルトラマン D.oneさんの映画レビュー(感想・評価)
ウルトラの精神と哲学が詰まっていた、、!
よかった、、!
これはイチ映画ファンとして言うのではなく、ウルトラマンが大好きな人間として言うことができます。久しぶりに、ウルトラマンという作品の素晴らしさと偉大さを思い起こさせる時間でした。
正直、最初は期待していませんでした。純粋なるウルトラ作品ではありませんし、『シン・ゴジラ』もあまり良い作品だとは思えていなかったからです。
しかしながら、2時間という短さのなかで、アレンジを加えながらも、ウルトラマンが生み出した特撮の精神と素晴らしさを引き継ぎ、上手くまとめた作品に仕上がったと思います。
ゼットンとゾフィーの描き方は今作独自のオリジナルとして描かれてますが、結果的にはうまく繋ぎ合わせ、ウルトラファンも納得するまとめ方だったと感じます。ザラブ星人やメフィラス星人との関わり方は原作に沿っている部分があり、ファンとしては大興奮!ニセウルトラマンとの対峙、メフィラス星人戦のスペシウム光線を出すまでの、あの溜め…‼︎ 原作をリスペクトしているのがよく伝わります。ウルトラマンをちゃんと観たことがない人にとっては、わかりにくいし、本来のストーリーや描き方とは異なる部分があり誤解してしまうところもあると思いますが、ウルトラマンが伝えたかったこと、ウルトラの精神は理解してもらえるのではないでしょうか。違いはあれど、大切なテーマがしっかり尊重されているだけで充分です。
人類はどうあるべきか、外星人との接触を通じて問いかけるウルトラ哲学の真髄をしっかりと引き継ぎ、深く考えさせてくれたことに感謝します。是非とも次の世代にウルトラの精神を引き継いでもらいたいと思うばかりです、、
私は、ウルトラマンコスモスからメビウスまでをリアルタイムで観てきた世代です。勿論、ビデオやDVDを通じて過去のウルトラシリーズも観てきました。
弱い者に寄り添い、人類の愚かさや強さ、弱さを等身大で語りかけてくれたウルトラマンは、間違いなく私の心にしっかりと爪痕を残しており、一種の倫理観の支柱として今でも存在しています。そんな偉大なウルトラの精神をこの作品で引き継いでくれた! ありがとう、ウルトラマン。