「アーティスティックに見えて、実は自らの生殖の欲望だけに生きたサイコパス・ダンサーのドン引き」エマ、愛の罠 きりんさんの映画レビュー(感想・評価)
アーティスティックに見えて、実は自らの生殖の欲望だけに生きたサイコパス・ダンサーのドン引き
えーっとですね、
つまり
こういう事ですよね、
エマは夫ガストンが嫌いで、ガストンの子は産みたくないが、しかし渇望する出産体験のためならば手段を選ばずに奸計を練る。
自分の子が産めないので、仕方なく代償として引き取った養子ポロが、たまたまボヤを起こしてしまったが、その時に駆けつけてきてくれた消防士の子種がどうしても欲しくなる。
ボヤを起こしたポロが運よくその消防士の家庭に養子にもらわれていた事を知り、
また、再就職した学校でポロに再会し、校長を手玉にとってポロを人質として拉致。
消防士に対しては色仕掛け攻勢。
その妻が弁護士業である好都合を利用して弁護士事務所に出向き、自分ら夫婦の離婚調停を無料にして貰うべく女弁護士と肉体関係を重ね、
同時にそれによって彼ら=弁護士と消防士夫妻の仲を破壊し、彼ら夫妻をセックスレスに陥らせておく。
ポロをもう一度愛して引取りたい旨決心をした振りを装い、ポロの居所を突き止めて、ポロとの面会を口実に消防士夫妻の家を訪れる。
不仲にさせておいたポロの新しい家庭の養父=消防士と性交。
かくしてエマは消防士の子種を獲得することに成功し、初志貫徹で出産を果たしたわけだ。
呆気にとられ、狐につままれている表情のガストン、消防士、そしてその妻である弁護士。
しかし
あろうことか、エンディングのシーンは、自己満の境地で得意気に歩くエマのベビーカー姿。
ポロなんぞにはもう利用価値はないし、
当然のごとくガストンも、消防士も、弁護士も、すでにエマの意中にはなく全員がお払い箱になっている。
そして・・
「放火」が自分の性欲の充足と出産願望を叶えるという成功体験を得たエマは、
ガソリンをまた買いに行く。
こういう映画だったんですね。
ヤレヤレ。
最低じゃないですか。
カメラは美しいし、音楽やダンスもいかしてますよ。
冒頭の巨大な太陽のプロミネンスは明らかに卵子をイメージさせますし、
コンテポラリーな群舞はまるで精子の渦。卵子を目指して踊り狂っています。
意欲的なコンセプトで、あそこは嫌いではありません。
そして何よりも主人公エマの眼光や出で立ちが鑑賞者の目を奪ってしまうほど凄く魅力的なのです。
だから最後まで本作を芸術作品と信じて僕は見続けたし、
エマの鬱屈や、一体何をしたいのか分からない彼女の行動には、きっとそれを引き起こした何らかの理由や重たい過去があるのだろうと。
それが最後には明らかにされて、カタルシスがやっと解放されるのだと期待したのです。
「グロリアの青春」もそうだったから。
しかし、これ、
とんでもない猟奇映画でした。
対人関係障害のレゲトン・ダンサーの自己完結。
多用される彼女の真正面の顔は、この構図は思い当たります、
自撮りじゃん。
レビュー、やめようかと思ったのですが、エマへの憤怒を表明したく、書き殴ってみました。
児童福祉局のケースワーカーは、まともでした。
NOBUさん
いいえ、いいえ。
「絵姿女房」にしたいほどの べっぴんさんの奥方! 良くぞ射止められましたね〜
羨ましいので御座います😆🖐️
じつはこのNOBUさんのレビューを発見したのでDVD借りましたので・・
⭐⭐⭐⭐⭐星5つです。
きりんさん
おはようございます
共感&コメントありがとうございます
…すっかり私の中から消去されてた作品💧猟奇映画でレビューやめようと思ったお気持ちお察しいたします
本当ジャージのカッコ良さだけは印象に残っております
きりんさん、ありがとう💕
ベルリンにいて合間に弾丸で行ったプラハがとてもよかったです。ベルリンではここは元東?西?と偏執狂のように確認して、シャガールのように浮遊しながら心と記憶が痛んでちょっと悲しかったです
帰国したら頭を整理したいです