「不器用な生き方に価値がある」彼女は夢で踊る Naokisky2さんの映画レビュー(感想・評価)
不器用な生き方に価値がある
これはタイトル通りの夢の映画だった。希望として願望としての夢治療のお話。ピクサーの「インサイド・ヘッド」の大人向け仕様だ。劇場館主の見たい夢であり、見てきた夢が紡ぎ出される。傷ついたマインド(脳)が見せる儚い治療物質は眼下に現れることで、館主の心を優しく残酷に癒そうとする。また、劇場自体が持つ夢を発生させる装置としての機能を映画の中で見せる。ツインピークスの踊る小人へのオマージュか。館主の夢の中なのか、劇場自体が館主に見せたかった夢なのか、時代の変わり目で傷ついた館主は、自由を手に入れた。「ジョジョ・ラビット」の少年たちのように。そのリズムは勝利のリズムだ。
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