「足立伸は第二の山田洋次になるのでは…?」喜劇 愛妻物語 プールサイドさんの映画レビュー(感想・評価)
足立伸は第二の山田洋次になるのでは…?
原作は読んでおらず、脚本を読んでから鑑賞。
脚本を読んでいる時から、既に自分の頭の中ではチカちゃんのセリフが水川あさみさんの声で再生されており、作品を観てもやはりハマり役だった。
今作は足立伸さん夫婦の実話がもとになっており、脚本・監督も自身がやられているということで、チカちゃんが缶チューハイにストローを挿して飲んでいたり、家のお茶がいい具合に薄かったり、たぶんここはリアルなんだろうなと考えながら観るのが面白かった!
吾妻さんのキャスティングが大久保佳代子さんであること、夏帆さんがすっごくイヤらしく撮られてるところなんかは、作品からも分かるように足立伸という男がいかにスケベなのかが伝わってくる 笑
観に行った時には一席ずつ間隔を空けるという規制がなくなっていたため、多くの人たちと鑑賞をすることに。
夫婦で来られていたり、年齢層は割と高かったかな。
チカちゃんの罵詈雑言や皮肉が発せられる度に笑いが起きており、ラストでは隣の女性は涙しておりました。
まさに笑って泣ける作品。
作品と観客たちが作り出す雰囲気が、最近だと「男はつらいよ」「家族はつらいよ」の時以来だった。
というか、山田洋次作品以外では感じられなかった劇場全体が一つになる感覚があった。
原作「乳房に蚊」は読んでいなかったが、これの次作にあたる「それでも俺は、妻としたい」は読んでおり、こちらの実写化はもちろん、是非とも足立家を扱った作品を作り続けて欲しい。
コメントする