「トムが劇場公開をこだわったのが理解出来る映画。」トップガン マーヴェリック takaさんの映画レビュー(感想・評価)
トムが劇場公開をこだわったのが理解出来る映画。
このコロナ禍で劇場公開が縮小傾向にある中、
「テネット」でノーラン監督が劇場公開をいち早く行い
それに続くように話題作が劇場公開を続々としていく中で
公開予定から3年経過してやっとお披露目された本作。
前作「トップガン」において無謀だが腕は確かな
ピート・マーヴェリック・ミッチェルを演じたトムは本作では
若手を育てる教官へと代替わり。
教え子の中にはかつての盟友グースの息子もいたことで
亡き父との確執がマーヴェリックとの間に生まれる。
この辺りは前作をなぞるように描かれかつてのマーヴェリックも
亡き父への心のしこりがあり、父がどんなパイロットなのか知らず
自身もパイロットになるが教官から父のことを知ることで一皮むけるようになる。
F-14トムキャットからF/A-18スーパーホーネットに機体も変わり
敵軍の主力、第5世代戦闘機Su-57との戦闘も見所。
トムが最新機(序盤のダークスター)からどんどんレトロな機体へと
物語が進むごとに時間が逆行するかのようになるのも面白いところ。
最後はレシプロ機の第2次大戦時のP-51に乗ってエンドロールへと突入。
そしてかつてのトップガンの監督である亡きトニー・スコットへの
哀悼の意を持って幕を閉じる。
アイスマンことヴァル・キルマーも喉頭癌から声が出せない部分も
役と同一視した状態で出演しており、まさにトップガンの映画内のような
男の友情で作り上げた本作と言える。
今年、というより21世紀、
映画館で見なくてはならない傑作の一本だと言っても過言ではない。