「実写版エリア88(違います)」トップガン マーヴェリック woinaryさんの映画レビュー(感想・評価)
実写版エリア88(違います)
世代的にはドンピシャでしたが見ていなかった「トップガン」。昨日VODで試聴して臨んだ本作ですが、映画館で見て正解でした。航空祭での実機には流石に劣りますが、やはり家の小さなテレビで見る画面と音よりは、映画館のスクリーンと音響の方が遥かに良いです。
ストーリー的にはいかにもハリウッド。背景に少し出てくる無人機対有人機の開発競争はマクロスプラスを思い起こす。今回の肝の作戦はイスラエルのイラン原子炉空爆やそれを題材にしたA.J.クィネルの「スナップ・ショット」を彷彿とさせる。そして、実行される作戦の荒唐無稽さや、最後に「トム」が魅せる無茶苦茶さ加減はエリア88の実写版という感じ。
もっとも、マクロスプラス自体がマクロス版トップガンですけど。
何よりも、「トム」が最後に魅せてくれました。これはもう最後には「トム」を見る映画です。最後まで世話を焼かせてヤキモキさせるあたり、まさに「トム」の真骨頂。「トム」より新しい世代が霞んで見えました。ROOSTERと一緒に「マジかよ!」と叫ぶこと必至。ここで絶対奴がくるよな!というところには律儀にやってくるのもほんとハリウッド。
細かいこと言えば、あの作戦やる意味あるんだっけ?(トマホークで滑走路潰して、対レーダーミサイルぶち込んでSAM群を無力化するか、SAMにトマホークでクラスター爆弾ばら撒くとかしてから、空母航空団総出で叩けばいけるんじゃない?とか)という疑問はあるものの、それは言うだけ野暮というもの。
田舎の映画館じゃなくて、もっと音響のいい映画館に行くべきだったかもしれません。