劇場公開日 2022年5月27日

「意外性なんて要らない」トップガン マーヴェリック TWDeraさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5意外性なんて要らない

2022年5月27日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

まず、「続編」を観る際に訊かれることが多い「前作を観ないと解らないか」という質問についてですが、結論としては「観なくても十分に楽しめます」。が、それでは勿体なさ過ぎですね。おそらく、観ていれば評価が「星1つ分上がる」はずです。私も、改めて昨日観直してから今日に挑みましたよ!
ケニー・ロギンスの『Danger Zone』と共に始まるタイトルバックは、86年の『トップガン』の構成そのままにアップデートされており、いきなり心をギュッと掴まれます。80年代のハリウッド映画って、オリジナルサウンドトラックも重要で、印象的なシーンと共に蘇りますよね。トムの音程不確かな『You've Lost That Lovin' Feeling』とか忘れられません(サントラアルバムにこの曲は含まれませんが笑)。
そして『ミッション:インポッシブル』シリーズさながら、いきなり予想のはるか上をいくアクションシーンをきっかけに「トップガンの教官」に復帰することとなるマーヴェリック。前作シーンを絡めたエピソードと、その後の周辺人物たちを通してマーヴェリックの想いが手に取るように、とても感慨深い作品に仕上がっています。
そして、次々と観させられるトムの超絶技巧なスタントが、説得力どころか一切の有無を言わせません。特に終盤の展開においては、連続する怒涛のアクションシーンに、気がつけば「節々が痛むほど身体を強張らせる緊張感」です。
意外な展開はありません。はっきり言ってザ・王道です。でも、意外性なんて要らないのです。私たち(勝手に皆さんを巻き込んでますが)はこれが観たかったのです。実に素晴らしい。ありがとう!トム・クルーズ。
今年で60歳になるトム・クルーズですが、毎度肝を潰されるほどのアクションだけでなく、クスっと笑えるユーモアはチャーミングさ抜群。
本作もコロナの影響で度重なる延期に見舞われましたが、次は『ミッション:インポッシブル7』が控えます。クリストファー・マッカリーとのコンビが続く以上、トムの異次元アクションは止まることはないのでしょう。

TWDera