モーガン夫人の秘密のレビュー・感想・評価
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戦争では戦勝国、敗戦国あるものの、失った家族がいれば、悲劇には変わりない。第二次世界大戦終戦まもなく連合国軍のイギリスが敗戦国ドイツに入り、戦争で息子を失った軍の幹部である夫妻が、妻を空爆で亡くしたドイツ人建築家の家を占拠し、建築家一家は屋根裏だが一緒に住むことになる。妻キーラは当初息子を殺したドイツで生活すること自体、許せなかった。軍人の夫ジェイソン・クラークは戦争はどちらも悲劇であり、空爆後のドイツの酷い状況に建築家一家を追い出すことをしなかった。それは自分も戦時中は妻にも言えない酷い事をしてきた、裏返しでもあった。キーラは息子を亡くしてから、精神的助けが必要だったが、夫はそれから逃げるように仕事に、従事した。戦争が終わり、ドイツでの生活でも同様で、次第に心が離れていく。建築家アレクサンダーも妻をなくした寂しさから、キーラを求めるようになり、二人は恋に落ちる。そりゃターザンの方がイケメンだし、分からないでもないけど、ドイツにおいても寂しい想いをさせてしまったのは悪いとしても、珍しく良い人役の悪人顔ジェイソンが可哀想だ。別れを告げられ、自分が悪いとまで言うジェイソン。ラスト、ターザンと家を出たキーラは結局汽車に乗らず、夫の元に戻り、やり直しを誓う。キーラに振り回されたターザンも可哀想。戦争が無ければ、何も無かったのだが。
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