ミッドサマーのレビュー・感想・評価
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アリ・アスター監督の長編第二作、最低二回は観る価値があるのでは?
喜怒哀楽の感情は脳内で起こるが、それを徹底的に解析し、インパクトある映像に再現する才能において、アリ・アスター監督の右に出るものはいない。
肉親喪失の失意の時期に寄り添ってくれなかった元恋人という監督の実体験、その感情から映画は生まれたのでは?と考えた。
緻密なセリフやプロットの積み重ねと、それを支える独自の舞台設定、さらに技術よりも本能で演じることができるキャスト(フローレンス・ビュー)が加わり、すべてが異常なレベルとなった作品である。
アリ・アスター作品の主役クラスは、出演後にメンタル・ケアが必要なほど、究極の感情表現に追い込まれていそうだが、ダニエル役のビューは違っていたようだ。
劇中、狂気一歩手前の世界でもがくダニエルは、最終的に狂気の世界(ある意味、解放と充足と復讐の境地)まで行く。家族を突然失ったという喪失感から、新たな家族を手に入れ、立ち直れたのである。
しかし、このシーンでのビュー自身のコメントは「ドラッグによって混乱している」という的外れなもので、これぞ本能で演じることのできる役者なのではと思う。
確かにドラッグ始まりで、ダニエルたちは陽光と狂気の異世界に迷い込むが、そのスウェーデンのホルガ村は、60年代のヒッピーたちによるカルト共同体のようなイメージもある。
ひらひら衣装と真ん中分けロング・ヘア、それに花飾りとドラッグとフリー・セックスは、そうした時代につながる。なによりもラブ&ピースな感情やトリップの共有体験は、いかにもヒッピー共同体的な発想である。
アメリカ最強の価値観を信じながらもどこかで疑っている全米の観客に、60年代とカルトのネタで揺さぶりをかけ、脳内に自身の強い感情を植えつけることができたアリ・アスター監督の快心の意欲作である。
で、この作品が好きだと公言しているアリアナ・グランデは、あの「女王のための花のガウン」を手に入れることはできたのか?
映画の評価はその人の知識・経験・その時の精神状態で大きく左右される。残念だけどしょうがない。
高齢者を崖から突き落とし殺す。
強制的に性交し妊娠を望む女達。
花に溢れた美しい村で行われる、
エグいしきたりの数々。
これは制作国スウェーデンが、
高齢者を切り捨てる医療をしてること、少子化を食い止めた「サムボ(男女が登録住所を同じくした共同生活≠結婚)に対する問題提起・批判をメタホラー的に描いているのである。
不快だ。
グロい。と言われるが、
スエーデンはこれを国策としてやってるのです。笑
という、ブラックコメディ的な側面もある。
良作。
確かに怖い
ただのグロ映画
私はこの作品はなーんか不気味なカルト宗教の話だと思っていました。
しかし実際見てみると、ただ客観的に観るとグロい、信者たちは神聖な儀式としての映像が続いていました。
どの宗教でも周りから見たら異常でも、信者たちからしたら普通なのはあると思います。
この作品はそんな周りと中心の乖離を描いた作品のように感じました。
最終的には、ペレ作戦大成功じゃん!?よかったね!?と思わないと、あまりに騙された4人の学生たちが悲しく描かれていて、、、
最後の方にかけてカオスになっていくが、もう薬飲まされてラリって、自分でもよくわからないまま物事が進んでいく。
振り返れば、最初からダニーに対してみんなだるがっていたのに、ペレだけ優しくしていたのも怖いですね。
TRICKの笑えない版?
人里離れた村の特異な風習に巻き込まれた都会人。1人また1人と消えていく…これで貧乳ネタが出てきたらTrickと同じ系統と思ったがもちろんテイストは全然違う。
ヘレディタリーでは何気ない景色の中に変なのが映ってたりして気が抜けない怖さがあったが、こちらにはそういうのはなくグロ一色という感じ。正直前作ほどのインパクトは無かった。かつての美少年の登場のさせ方も「どんなに美しい存在もある周期を経ると朽ちて無理やり滅びる」という村の掟を象徴しているのかと深読みしたが、そうだとしても別の映画を利用するのは掟破りでしょう。単なる話題作りとしか思えない。
ただストーリーの胸糞感と反比例するような画像の美しさには素直に感動した。有機ELTV向け。
公開するには嗜好が猟奇的すぎです
怖いというよりも狂気に愕然とするという感じ
内容がやばすぎて、気がおかしくなりそうな映画
生贄や人身御供という文化がかつてはあったという知識があるので、完全なフィクションでありながらもリアリティを失わないところが恐怖感の演出に一役買っていることだろう。人喰い族とレベル感的には同じ。
藤子・F・不二雄が短編で描いたミノタウロスの皿、にも通じる文化的な相違という観点でも捉えられるし、
単純な猟奇ホラーとしても見れる。
個人的には単なる猟奇ホラーな映画として捉えている。
要は、単なる殺人でしかない。
こういう話は、ホラーやミステリー小説でも度々描かれていて、よく見る内容でもあるのだけど、描き方や映像を通して見ると、また異なる迫力がある。
映画として全く好きにはなれないけどね。
美しい映像と狂気の人間(グロ耐性必須)
ゲーム「エルデンリング」が一部参考にしているということで鑑賞
美しい北欧の映像が本当に素晴らしかったです
その対比の様にグロテスクなシーンを容赦なく映像化していました
グロ耐性がない方は絶対に見ない方が良いと思います
ホラーというよりはカルトや異常な集落をテーマにしているので好みが分かれそうです
依存性が強い主人公の女の子がカルトにハマっていく様は何とも言いがたかったですね
それにしても全体的なクオリティが非常に高いです
このアリ・アスター監督とラ・ラ・ランドのデイミアン・チャゼル監督は30代です
例え才能があったとしても一朝一夕で作れない映画を、その若さでこのクオリティを叩き出しているので、正直に勇気と焦燥を感じてしまいます。
圧巻です。
序盤は助長に思えるシーンが多いが、後半の構図はお見事
家族の繋がりによって両親を道連れにした妹、そして家族の繋がりを断ち切られた主人公。
その主人公が彼氏と友人一行と共におかしなお祭りに参加させられるという物語ですが、奇妙なお祭り、命が巡るという宗教的観念をコミュニティで形成している集団に入って来た「客人」というポジションで、それぞれの立場で「儀式」と向き合った結果、悲惨な目に遭うというあらすじです。
とにかくまぁ、語るべきことは多いのですが、メインストーリーである「主人公」と「その彼氏」との構図がお見事。
一番最後のキモになるシーンが「痛みや恐怖を感じない薬が全く効果が無く、生贄が泣き叫び、外の住人達も一緒に泣く」というシーンなのですが、つまり「村の娘」とセックスをした彼氏に「惚れ薬」は効いておらず、完全に「自分の意思で浮気をしている」。
そして「同じ感情を共有する」という形でコミュニティを「家族」たらしめている「泣き叫ぶ」という行為を最後、主人公だけが行っていません。
そして、「動く事も話す事も出来なくなった彼氏」もね。
つまり二人だけが正気のままで儀式の最期を迎え、主人公は「満面の笑みを浮かべる」。
儀式に巻き込まれたという体を取りながらも結局は「自分の好きなようにした」んですね。
そして恐らくはこの後、新たな女王は、
語る必要もありません。
終始意味がわからない
タイトルなし
こういう雰囲気大好き
シンプルに宗教系の話が好きなので面白かった。
信者たちの狂気や、クスリでトンデる描写がよかったです!黒人の人が頑張ってたのにレポートテーマパクられたり報われなかったのは悲しかった(写真撮ったのはだめだったけど笑笑)
"ホラー"の怖さではない。
当時めちゃめちゃ期待して見たけど、期待し過ぎました。
この映画は"ホラー"の怖さではなく、"宗教的な"怖さだと思いました。
自分は日本人で、キリスト教みたいな信仰はないので、キリスト教みたいな「悪魔に取りつかれているのだから殺すのは当たり前」が理解できないため、ミッドサマーの怖さはあまり感じませんでした。
てか、ミッドサマーを絶賛している日本人はどこに共感しているんですかね?
なんか白ベースの"ホラー映画"っていう斬新さが過大評価された気がする。
(過度な批判申し訳ないです)
そもそも、信仰文化が薄い日本人がこの映画の怖さを評価するのがおかしいって思いました。
でも、設定や作り込みなどはすごくいいです。
怖さがあまりなかったってだけです。
いや・・・なにこれ?
すみません。私の理解力不足で正直、よくわかりませんでした。
ですので星はつけません。
見た率直な感想は、なんか悪い夢見たな・・・という感じ。
救いもないし、すっきりもしないし、よくわからないものはよくわからないままだし。
結局、村の儀式のためにいけにえとなるべく主人公たちは村に連れてこられて、惨殺されたという話ですよね。
あと、外からの血を入れ込むというのもあったか。
二時間半近く見て、これ。なんか釈然としない。
気味悪いな~。カタルシスが一ミリもなかった・・・
『種の保存』
白夜の真昼間、衆人環視の中で平然と行われる儀式・・・
というより「惨劇」・・・眠気が吹き飛ぶ面白さでした。
2020年(アメリカ)アリ・アリスター監督作品。
『べデレタリー継承」の監督の最新作。
暗闇の怨念を描いた「べデレタリー継承」より白昼の恐怖、
「ミッドサマー」の方がずっと上級の仕上がりです。
大学の卒論を仕上げるために、ダニーの恋人クリスチャンとその男友達3人の
合計4人は、友達のペレの生まれ故郷・スウェーデンの奥地の村へ、研究と取材の旅行に
出かける.
これは初めからペレの計略で、彼らは「夏至祭・・ミッドサマー」の生贄だったのです。
ダニー(フローレンス・ビュー)は精神の不調から無理心中した妹の事件を引きずって、
恋人クリスチャンは腰が引けてます。内心、面倒臭い女・・と思っている。
村のコミューンに着くと、男達は白い衣装・・・まるで修道士のようです。
女達も白い長着に金髪を伸ばして頭には花輪飾りをして、ロマンティックです。
が、最初の儀式。
老人2人が高い崖に運ばれて自らの意思で身投げをします。
割れる頭蓋、花弁のように開く脳髄。
もう1人の老人は足から落ちて脚がひしゃげて、砕けています。
(注!この老人が、ヴィスコンティの映画『ベニスに死す』の美少年、
(ビョルン・アンドレセンの48年後の出演作だったと最近知りました)
そこに若い娘がハンマーを振り上げて、老人の頭蓋を叩き潰すのです。
このシーンで、この映画のやろうとしている事が飲み込めて来ます。
ここで私も突然ホラーに覚醒!!
クリスチャンと仲間も、なんとも言えない興奮状態に陥り、覚醒します。
コミューンでは薬物がごく自然に使われています。
そして長老がルーン文字で書いたという聖典。
人文学的好奇心と凄い論文を書いて驚かせたい・・・
撮影の許されなかった聖典を夜中に撮影に行くジョシュとマーク。
(そしてその夜から忽然と消えるジョシュとマーク)
90年に一度開催される「夏至祭」。セレモニーは続き、
クリスチャンには、「性の儀式」が、半ば強制されるのです。
(コミューンに新鮮な血脈を入れる為の種付け)
ここも嫌らしいけれど、目を塞げない・・・マジマジと直視しました、笑。
更に恐怖の儀式はエスカレートして・・・
いったいデニー、クリスチャンとマーク、ジョシュの運命は???
こんな美しく長閑な白夜の北欧、コミューンの秘密。
ホラ話だと思います。
(スウェーデンの人は、場所をカタられて怒ってませんかね?)
《こんな映画、最近観たことない。独創的で、新鮮でリアリティがある》
この映画の完成度は高い。
摩訶不思議な2時間半の擬体験でした。面白かった。
過去鑑賞
過去鑑賞
C級カルト映画 ビョルンアンドレセンが!
TVで柔軟剤のようなCMがよく流れてましたね。エグい長いという噂を聞きためらってました。
観てからだと「こんなC級カルト映画をよくTVCMで宣伝したなー?」というもの。
上映時間が長すぎた。もっと端折れそうなのに。すぐ夏至祭参加になるのかと思いきやそこに行くまでも長い。暗く不穏な感じ。BGMだけ大きく声は小さい嫌なタイプ。
映像が逆さまになるなど不安を煽る演出。
家族に無理心中されて(あらすじでは不慮の事故だけど)、彼氏は別れたがってるが同情で付き合ってるだけ。そんな中で友だちに誘われ行った外国の村がカルト。突然血なまぐさい行事を見せられる。
踏んだり蹴ったりでメンタル持つとは思えない。着いて早々幻覚みる葉っぱ渡された時点で帰りたい。観光地に行きたい。
72歳以上の老人の儀式は見るのやめりゃよかった…!と後悔。ビョルンアンドレセンがとても雰囲気のある高齢者になってる!と思いきやすぐ退場。かつて超絶美少年として世界を魅了した人の顔をこういう風にするのは何か意図あってのことか。
村の死の儀式は苦痛と恐怖を味わう不衛生なもので非常に非効率的。
吹きかけただけで体が動かず声も出なくなる薬開発できるなら安楽死させられるだろーにね。
異常な村に迷い込んでしまった普通の若者、と見せかけて、ダニーの彼氏と友だちも割と異常者。
エログロと聞いていたが、正直今どきリアルなポルノ撮影ってどうなんだと思わされる。18歳ぐらいの設定であどけなさの残る顔の女優が演じるのも気持ち悪かった。
クリスチャン役の俳優さんは公平性のため自分も全裸になる提案をしたとか。提案がなけりゃ相変わらず脱がされるのは女優だけだったのか…。荒唐無稽な展開でせっかくの演技力も無駄遣いされてたように感じた。
隣でダニーの過呼吸に村人がシンクロするシーンはもう「もしやここ撮るのに何回も笑っちゃったのではないか?」と思わせるもので…もはやギャグ。
どこまでが90年に一度の儀式で、どれは頻繁にやってるのかわからない。村の維持には金銭的違法行為もやってそう。
ダニー役の女優さん、村人の衣装着るまではずっとノーメイクとラフな服装でどこにでもいそうな普通の学生みたいな感じはよかった。
前から冷たかった彼氏がさらに結構異常者と分かり退治しました、そして彼女はこの村に残り続けるのでした!という感じでしょうか。
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