「カルト教団の村物語」ミッドサマー bunmei21さんの映画レビュー(感想・評価)
カルト教団の村物語
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ようやく映画館も解禁❣️でも、新しい作品は未だお預けの中、3月に見逃していた、『ミッドサマー』を映画館で久しぶりに鑑賞。因みに、観客は私を含めて3人でした…(笑)
見終わった後味が悪いという評判通り、こんな異常な世界観はかなりヤバいし、イヤミスの境地のような感覚の作品でした。
それでも⭐️⭐️⭐️⭐️にしたのは、これまで鑑賞したホラーやスプラッター映画とは、格段に違う異常な怖さを作り上げたアリー・アスター監督への敬意を表しました。また、これまでのホラー映画ではなかった、胸をキューと締めつけるような効果音も、恐怖を一層煽ります。
舞台は、夏のスウェーデンの天国のような田舎村ホルガ。短い夏を謳歌するような自然に囲まれた美しい村とそこに住む親切な村人達。しかし、その美しさとは対照的な、昔から伝わるカルト教団のような、異常な慣習が次第に露わになります。そして、1人、また1人外部から来た人を呑み込んでいきます。
老人が崖から飛び降りるシーン、外部の男と娘との公開性交シーン、そして、クライマックスの火あぶりシーンのグロさとエロさには、目を背けたくなるほど…。一方で、その怖さと正反対な美しい自然に囲まれた村の描写とのアンバランスさが、観る人の心までも不安定にさせる作品でした。
ストーリーも、主人公・ダニーの心の葛藤から次第に新たな境地へと変貌する様は、人間の怖さをも描いていると思います。こんなに、イヤーな気分にさせられる作品を、2時間半も見せつけられましたが、その分、記憶には残る作品になりました。
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