「「しょうがない」をブッ飛ばせ!」アルプススタンドのはしの方 ポンチョさんの映画レビュー(感想・評価)
「しょうがない」をブッ飛ばせ!
題名通り、物語はアルプススタンド(甲子園ロケ不可につき、本物のアルプスではないが…)の端の方での、4名での会話劇がほとんどです。動きがほぼありません(笑)。
それもそのハズ、部員4名のみの演劇部の為に、顧問が書いた戯曲が原作との事。
その事を頭に入れて見に行くと、チープな作風も(偽物アルプス含めw)むしろ愛おしく、思い入れタップリに映画を堪能できると思います。
誰かを本気で応援できる時って、自分の事にも本気になれたりしません?
強豪校相手の甲子園1回戦。「どうせ負けるわ~」から「かっ飛ばせー!」に至るまでの4名の心象風景の中には、自分の置かれた「しょうがない」状況を「ブッ飛ばす!」までの変化があります。
そう考えると、冒頭~中盤にかけてのユルい流れは、当初のユルい気分を表す為の必然性だったのですね。75分しか尺がナイのに、こんなにユルくて大丈夫?話がちゃんとまとまる?って心配しておりました(汗)。しかし最後はきっちりオチがあり、涙とともに爽やかな気分で映画を見終える事ができます。
きっと、かの「カメ止め」をはるかに下回る(であろう)低予算の本作。感動との費用対効果では、間違いなく世界トップレベルの映画です。
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