「すべての「はしの方にいる人」を救う、矢野くん」アルプススタンドのはしの方 YKさんの映画レビュー(感想・評価)
すべての「はしの方にいる人」を救う、矢野くん
クリックして本文を読む
最初から最後まで、まったく姿を見ることもない矢野くんをこんなに好きになると思いませんでした。
グラウンドがまったく映らないけど、野球映画。観客の想像に委ねる、観客の頭の中も使って作品が完成する。その感じが演劇っぽかった。
私は部活を一生懸命やったこともないし、「はしの方」にいる彼らの気持ちにとても共感。そう簡単にはしから真ん中へはいけないし、奇跡は起きない。それなのに、矢野くんかっこ良すぎる。
世の中、自分のことを「はしにいる」と思ってる人の方が多いのかもしれない。自分が真ん中にいけなかったからこそ、真ん中にいる人の頑張りが心に響く。自分の思いを乗せて応援したくなる。それがスポーツを応援する醍醐味なのかもしれない。
スポーツはやることも観ることもほとんどないのに、1秒も選手の姿が映らないこの映画に、「スポーツっていいな」と思わされた。
コメントする